微分解析機は微分方程式の近似解を導く機器である。戦時中に開発され、現在駆動可能なのは本館の1台のみであり、情報処理技術遺産認定を取得し、貴重である。7本の縦向きシャフト、3本の横向きシャフト、2つの積分器で構成される。原理は理解不能で難しいと感じた。
本館にある微分解析機は
という微分方程式を解くように設定されている。
この微分方程式の解の例は
である。
ディスプレイの横軸に積分器1の出力dy/dt、縦軸に積分器0の出力yを代入することで半径rの円が出力される。これをサークルテストという。
微分方程式の利点は解が存在しない微分方程式の近似解を求められることである。具体的には
現在はPCやスーパーコンピュータを使うことで微分方程式の近似解を高速で求められるが戦時中などではこのような機器が実際に使用されていたことを知って驚いた。当時の計算機が電気制御やデジタル制御ではなく、アナログで物理的に制御していたことが未だ想像できない。