インストラクターブログ

科学コミュニケーション

学生スタッフのY.T.です。5月ごろのブログで、科学コミュニケーションについてご紹介しました。そのブログを書いてからはや半年、未熟なりにも科学コミュニケーションの面白さと難しさを感じています。

先日、科学ジャーナリストの方が主催するワークショップに参加する機会がありました。食品添加物について企業、消費者、ジャーナリストの立場からの講演があったのですが、「科学」という専門性の高いものに対して、複数の、背景の異なる人間が「コミュニケーション」をする難しさを知りました。今までは科学コミュニケーションというと科学(研究)の面白さを伝えるという程度にしか考えていませんでした。しかし今回ワークショップに参加して、科学的な「考え方」を広げるというのも大切な要素なのだと感じました。

食品添加物然り、昨今のワクチン等も然り、分からないものは怖くて避けたくなります。しかし怖い、嫌いという主観をなしにして、科学的なものの見方をしてみると、避けるべき対象かどうか、より論理的に判断ができると思うのです。そのうえで、自身の立場を決めれば、どのような判断をするかに関わらず客観的に物事をとらえられるのではと考えました。

最近はSNSの普及によって情報が錯綜しているように感じます。そのような状況でこそ、科学的な思考が共通認識として浸透し、コミュニケーションをとりながらいろいろな考え方ができるようになると良いなと思います。

※写真はなるほど館でも安全な展示として使用している食品添加物の一例


食紅