インストラクターブログ

受け継がれる理科大DNA

こんにちは。学生スタッフのM.K.です。近代科学資料館ホームページの沿革に『創立140周年』という項目が加わったのですが、ご存知でしょうか?

『学報』140周年記念号において、現役の理科大生と近代科学資料館前館長である秋山仁先生の対談が企画されました。HCD2021のサイトでは、対談の模様が撮影・編集された映像が公開されています。

秋山先生は対談の中で、「実力主義と科学的精神が理科大のDNAである」と述べられました。実力主義とは理学の本質を理解したものだけを卒業させることであり、安易な勉強や研究は人間を成長させないという信念に基づいたものです。科学的精神とは実験によって観測された事実を尊重すること、また問題の原因を科学的な方法で究明することです。科学的な方法とは理路整然とした思考を基にした取り組みのことであり、どのような職業においても重要であると述べられています。

さらに秋山先生は、「理科大は創立150周年、200周年、500周年を迎えても益々繁栄するであろう」と述べられました。秋山先生がそのように考える理由は、理学が数千年間続いた広範かつ基本的な学問であり、理科大がそのような不朽の学問である理学を研究・教授する大学だからです。そして理科大創立の時代から受け継がれてきた実力主義と科学的精神、加えて"ノブレス・オブリージュ"の精神(すなわち才能がある者は率先して困難に立ち向かうべきという精神)を今後も受け継いでほしいという期待を示されました。

私は対談の映像を見て、理科大のDNAを後世に残すために、理科大生として自分には何ができるかを考えました。そして理科大在学中に得た諦めずに取り組む力と科学的な思考法を活かし、卒業後も絶えず勉強することが大事だと思いました。その姿を社会の多くの人に見せ、理科大のDNAの価値を認めてもらうことが、理科大のDNAを後世に残すための一つの方法なのではないでしょうか。


創設者達の肖像画