皆さんこんにちは、スタッフのA.Rです。
最近、私たち資料館スタッフは次の企画展に向けて各々調査を行なったり、作業を進めたりしています。私は現在、京都新聞の書き起こしと物理学校雑誌の書き起こし・現代語訳を主に担当しています。今回のブログでは、その中から京都新聞について少しご紹介したいと思います。
京都新聞とは、その名の通り京都府と滋賀県を中心に発行されている地方紙で、創刊は1879(明治12)年6月9日と、非常に長い歴史を持っています。私が書き起こしを行っているのは、明治時代に発行されたものですが、驚くべきことにこうした古い新聞が今も資料として残っていること自体、とても貴重で珍しいことだと感じています。
とはいえ、明治時代の新聞には現在ではほとんど使われていない字体の漢字や、当時特有の言い回しが多く見られ、読み解くのにかなり苦労しています。今とは大きく異なる言葉遣いや文章構成に戸惑うこともありますが、まるでタイムスリップしたかのような感覚で当時の空気に触れられるのは非常に興味深く、貴重な経験です。
この作業を通して明治時代の人々がどのような情報に触れ、どのような言葉で日常を表現していたのかを垣間見ることができ、当時の社会や文化への理解がより深まっていくのを感じています。