資料館スタッフブログ

博物館実習(2)

近代科学資料館 博物館実習生 第2号のS.Kです。

8月末から9月上旬にかけて行なった実習では、資料収集・保存・研究、展示企画・準備、広報などといった学芸員の基本的な仕事が実際にどのように行われているのかを知るだけでなく、自分自身で展示したいと感じたものを生み出す活動も行いました。

2023年10月中旬に開催される寺尾壽についての企画展の展示室には数式が書かれた黒板が置かれています。きっかけは、寺尾壽の息子である寺尾新が一部記述している書籍「父の書斎」に書かれた書斎のイメージを体感できる展示ができたらという、一見大掛かりで実現が難しそうな提案を私がしたことでした。学芸員さんは私の観点を面白いと思ってくれて、8日間の短期間で、最終的には展示として私自身もワクワクするようなものを作ることができました。来館される方は、ぜひ、見てみてください♪

近代科学資料館は、理科大の大学博物館として、学校関係の先生・学生・職員、資料を持つ他科学館・資料館・研究所、展示に関する親族の方など、様々な人々が交流し、新たな関係性を生み出す場所だと考えています。そういった中で学芸員さんは、新しい観点を受け入れ、わかることを展示し、また新しいコミュニティーを構築するきっかけを作ることを大切にしていると感じました。この実習を通じて、学芸員という仕事を実践的に知るだけでなく、学芸員として大切にしている考えにも触れることもできたことは、将来の進路選択にも悩んでいる私にとって非常に良い経験でした。ありがとうございました。

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展示制作中