資料館スタッフブログ

『延びゆく物理学校』

今回のブログのこのタイトルは、近代科学資料館のサロンにございます、V T R のタイトル でもあります。この V T R では東京物理学校時代の校舎建築の様子が記録されております。 ではまずこの V T R のあらすじをご紹介したいと思います。

V T R によると、「昭和 12 年に理科大 1 号館が完成。その頃は戦争の影が迫っていた。 1936 年、竹中工務店による基礎工事が開始され、耐火性に優れたコンクリート製であった為に戦火から免れたと言われている。」など非常に興味深い 1 号館の建設の秘話がてんこ盛りであります。

よくこの近代科学資料館には、東京理科大学(東京物理学校)の卒業生、特に理学部をご卒業になられた卒業生の方々がいらっしゃいます。 そういった方々とお話をさせていただくと、昔の校舎の話でしたり、当時の教授の話を聞かさせていただく機会がございます。 昔は、原級する人が多かった(今も他大と比べたら非常に多い気も致しますが...)為、 原級しないように願いを込められて、試験が近くなると皆さんがお祈りをしにいく“原級神社”とやらがあったよという 驚くべきお話を卒業生だとおっしゃられていた方に教えていただきました。

今、我々が勉強したり、本を読んだり、はたまた友人と談話したりしているこの校舎は、 物理学校の意志を継ぎ「生まれ変わったばかりの新しい校舎」なのだなとこのビデオを見て思いました。


現1号館(左)