資料館スタッフブログ

ロジスティックをリレーする

        

平成最後の紅葉の季節は過ぎてしまいました。毎年この時期になると、葉っぱのフレディのお話を思い出します。その童話の一説に、「世界は変化し続けているんだ。変化しないものはひとつもないんだよ」があります。

現在の企画展『パラメトロンとリレー計算機』を開催するにあたり、パラメトロン計算機で何か計算してみないかと提案されました。私は植物を研究している身であり、畑違いの分野であったため、そもそも“パラメトロンとは?”、“リレー式計算機とは?”が分からず、まずどのような計算ができるのかを知る必要がありました。紅葉のメカニズムは説明できるのですが。

応用数学科の学部生の助言もあり、前回開催した企画展『身近な数学』で展示したロジスティック曲線を計算することにしました。計算機に入力する際は、現代のパソコンのようにキーボードで式を入力するのではなく、パンチカードに穴を開けてプログラムを入力する必要がありました。プログラムを作成した際は、どのように記述すれば計算機が計算をしてくれるのかを考えるのに苦労しました。また、パンチカードに穴を開ける作業も、手が悲鳴をあげるほど大変な作業でした。残念ながらFACOM138Aでの計算には立ち会えなかったのですが、計算された値を元にグラフを描いた時、求めたいものになったときは、非常に感動しました。

企画展はあと数日ですが、他にも見応えのある展示物があり、データのやり取りがどのように変化したのかがわかる企画展です。いっそう寒くなりますが、十分に暖かくして足を運んでいただければ幸いです。

logi
ロジックスティック曲線を描いた結果