資料館スタッフブログ

FACOM138Aのプログラム

こんにちは。Y.H.です。リレー式計算機のFACOM138Aのプログラムを書かせていただきました。

この企画展を手伝ってみないかとお話をいただいた時には、古いパソコンでプログラムを書いてみないか、と言われて誘われました。 古いパソコンとは言え、せいぜいパソコンが分厚くて、画質が悪いくらいだろうとタカをくくっていたのですが、予想をはるかに上まるほど古いパソコンで、パソコンというよりは、電卓と言った方が良いのではないかと思いました。

実際のFACOMは想像と違って画面はないし、キーボードはないし、サイズがめちゃめちゃデカイし、これは本当に動くのか?と疑問でした。 FACOMの見た目もビックリだったのですが、プログラムに関して、プログラムは現在ほど便利に書けず、13桁の数字の羅列を列挙してプログラムを書くので、非常にとっつきづらかったです。プログラムを書くことの根本の考え方は現在と一緒なので、慣れれば大丈夫なのですが、慣れるまで資料とにらめっこでした。

また、FACOMでは1回の足し算に0.3秒くらいかかります。てことは、1秒で3回の計算ができるということです。1秒で3回計算するというのは、遅いと思いますか?早いと思いますか? 僕はすっごい遅いなと思いました。スーパーコンピュータの「京」は1秒間に10,000,000,000,000,000回計算ができます。FACOMの1秒間に3回と比べたら、とんでもなく違いますよね。こんなに計算できる回数が今と昔で違います。50年間でここまで違ったのなら、100年後はどうなっているのでしょうか?

いつか誰かが、今僕が使っているパソコンに僕がFACOMに思ったことと同じようなことを思うのかな、と考えると怖いです。

kinentaika
中央の僕