資料館スタッフブログ

生物の問題を数学で解く


こんにちは。生物系研究者のS.R.です。今年の夏は論文投稿に向け、研究に精を出しているでしょう。

現在開催中の企画展「身近な数学」では、数理生物学のコーナーを担当しました。皆様、『数理生物学』を見聞きしたことはありますか。多種多様な生物の生態やヒトの生命現象を、単純な数式に変換し、理解する分野です。とはいえ、最先端の数理生物学の数式は、専門家でない方からすると非常に難解です。そこで、生物の増加をテーマにわかりやすくした展示となりました。

現在取り組んでいる研究では、解析するために様々な機械を用います。解析して得られた結果は、瞬時に数値やグラフとして出力されます。それは、我々が研究をしやすくするため、過去の偉人が計算式を確立したからです。また、日常生活でよく使われる多機能体重計も、体重の他に、体脂肪や水分率・筋肉率・内臓脂肪量・BMI・基礎代謝等を測ることができ、これらも様々な式で成り立っています。     

さて、私が最初に数学に触れたのは、『はじめてであう すうがくの絵本』(作・絵:安野 光雅、出版:複音館書店)という絵本です。数学だけではなく他の分野に共通する考え方を学べる、非常に素晴らしい絵本です。今でも自室に置くほどで、理系研究者になったのもこの本の影響が大きいかと思います。

小倉金之助をはじめ、多くの方が数学教育に力を入れていただいたことに感謝し、勉学・研究により一層邁進しようと思う企画展です。ぜひ、お越しください。

    
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