資料館スタッフブログ

物理学会特別展示

こんにちは理学部第二部化学科3年のM.K.です。先日本学野田キャンパスで日本物理学会年次大会が行われ、資料館は特別展『試験問題から見る物理学の百年』として出展しました。

日本の明治以降の物理教育に関する展示、東京帝国大学の入試問題を実際に解いたコーナーや入試問題に関する実験を展示しました。

日本の明治以降の物理教育に関する展示では昔の書籍をスキャンしてiPadで自由に閲覧できるようにしました。本学創設者の一人である櫻井房記が明治23年に熊本の第五高等学校で行った講義のノート『物理学初歩』や物理学用語の日本語訳を統一した『明治学術後語和英仏独対訳字書』、明治時代の物理学の教科書である『普通物理学教科書』を見て、「現在の物理と昔の物理の相違点が面白い」と言っていただけました。

さらに、電流計・電圧計・ホイートストンブリッジなどの電気系を中心に実物の実験器具も展示しました。実際に使っていたという方や私たちに昔の検流計の使い方を教えてくださった方もいらっしゃって、逆に私が勉強になりました。

入試問題のコーナーでは黒板に資料館スタッフが解いた大正2年の、11年、昭和12年の東京帝国大学入試問題の回答例の展示を行いました。その時現在の高校生がその場でペンとノートを使って大正11年力学の問題を悩みながら実際に解いてくれていました。

入試問題の実験のコーナーでは浮力、波動、色の変化、静電気の実験を行いました。多くの方に楽しんでもらい、なんでそうなるのか真剣に考えていた方、中には「授業でやってみようかな」と言ってくださる方もいらっしゃいました。

会場は”物理のプロ”ばかりで楽しんでもらえるか心配でしたが、じっくり見ていただいて面白いといってくださる方が多く充実した物理学会でした。

ところでもう3月、私も資料館スタッフになって丸2年経ました。そして今年の3月で資料館スタッフを卒業します。ブログも9回書き、今回10回目が最後のブログ(になる予定)です。

4月からは4年生、進路を考える時期でもあります。将来の目標である公務員に近づくために勉強・研究を続けていきたいと思います。

kouyou
大好評だった特別展示の様子