資料館スタッフブログ

羅針盤と磁石

こんにちは、企画展「入試問題の変遷」が無事終了しほっとしている理学部第一部物理学科3年のH.Fです。私は企画展のうち、科学実験のコーナーの担当で、企画、展示資料製作、解説まで一連の仕事をしました。科学実験は、大正時代の東京帝国大学入試問題から抜粋した物理学の問題をもとに、身のまわりのいろいろな物理現象を簡単な実験で再現する、といった内容です。実験は8種類で、光学、力学、電磁気学、物性というように物理学を代表する分野を網羅しその一つ一つにオリジナルの解説パネルがあります。さて、物理学ということで物理学科所属の私が担当の一人になったのですが、ここまで物理に対し格闘した期間はなかったように思います。

中でも思い入れのある実験が、「羅針盤と磁石」。この題目はそもそも問題の解釈がスタッフの間で食い違っていたことから始まりました。解説文や図を何度も作り直して、企画展が始まってからも、「準備中」のパネルを外せない日々が続きました。物理、科学の現象をどこまで忠実にわかりやすく伝えることができるか、ある意味では私たちスタッフへの挑戦だったように思います。「羅針盤と磁石」を始め、竹内伸先生には、物理に忠実な解説文を作成する多くのご指導とアドバイスをいただきました。

ようやく竹内伸先生にもGOサインをいただき、お客様にお見せできるようになったときにはヘトヘトでしたが、お客様に「面白い」と言っていただけたとき、スタッフを続けていてよかったと本当に嬉しく感じました。

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実験コーナーの様子