地震が多いとされる日本。「世界で発生するマグニチュード6以上の地震のうち、20%は日本周辺で発生している」という事実をご存じでしょうか?
地震大国の日本において、「地震に強い建物」が求められています。
理工学部 建築学科の永野研究室では、「地震の揺れ方」と「建物の揺れ方」の両面から地震災害を考える研究を行っています。「地震の揺れ方」と「建物の揺れ方」、どちらか片方の仕組みが分かっても、社会全体の耐震性を向上させるには十分ではないからです。
地震のタイプと、地盤の揺れ、そして建物の揺れ方を知ることで、万全の対策ができるといいます。
永野研究室では、大地震後に建物の被害調査を行うとともに、地震・建物の記録を分析し、シミュレーション解析を行っています。そうして揺れや被害の要因を探ることで見えてくるものも多いといいます。
たとえば、震源から伝わる地震の揺れ方には種類があり、それによって被害の様子が違ってくる。2000年の建築基準法改正の後の建物は比較的被害が少ないことから、耐震性を高くすることで壊れにくい建物になる。タワーマンションで実施している地震計によるモニタリングやシミュレーション解析の結果から、同じ建物でも場所によって揺れ方が異なる、などが挙げられます。
建物の高層化が進んでいる日本で、高層建築への震災対策は、とても大きな課題です。
永野研究室が目指しているのは、地震による建物被害のない国。全国民が常に安心して暮らすことができるよう、日々、建物の耐久性を高めるための研究に取り組んでいます。
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主な研究内容