※内容は「東京理科大学報」 vol.231 掲載時のものです。

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文系出身でありながら独学でプログラミングを学び
憧れのゲーム業界へ挑戦
株式会社セガ
プログラマ

石山 莉帆さん

株式会社セガ
プログラマ
2020年3月東京理科大学経営学部経営学科卒業。同年4月、株式会社セガに入社。ゲームコンテンツ&サービス事業本部第1事業部に、コンシューマプログラマとして配属。現在に至る。

「自分が意図した"こだわりポイント"を楽しんでいただけている様子を見ると、喜びとやりがいを感じます」

プログラマと聞くと、いまだに理系の専門職というイメージがあるかもしれない。日本の大手ゲーム・エンタテインメント会社であるセガで、4年目の若手ゲームプログラマとして活躍する石山さんは理科大の経営学部卒業。文系出身でありながら大学内のゲームサークルにおいて独学でプログラミングを学び、プログラマとして入社した強者だ。「高校時代からゲームにまつわる仕事がしたいと思っていましたが、文系だったため、総合職や事務職を想像していました。理科大入学後に、友人に誘われて当時活動していたプログラミングサークルに参加し、初めてUnityというゲームエンジンに触れ、ゲーム作りやプログラミングにのめり込むようになりました」と石山さん。のちにゲームプランナーのインターンも経験したが、やはりゲームの開発・実装部分に携わりたいという思いが強くなっていったと言う。

石山さんがセガと出会ったのは、とあるプログラミングの勉強会に参加した際。出席していたセガの社員の方から伺った、エンタテインメントに関する幅広い事業展開と、若手が挑戦できそうな社風に魅力を感じ、入社に至ったそうだ。「1年間の研修で、社内専用のゲームエンジンの扱い方からプログラミング言語、ゲーム作りを丁寧に教えていただきました。現在は、ずっとファンだった『龍が如く』シリーズのミニゲーム開発を担当しています。発売後のお客さまレビューや実況プレイなどで、自分が意図した“こだわりポイント”を楽しんでいただけている様子を見ると、喜びとやりがいを感じます」。今後はプログラマとして家庭用ゲームの開発スキルを上げながら、社内の他コンテンツにも携わってみたいという石山さん。「PCゲームの他、ゲームセンターなどにある大型ゲーム機の開発など、アミューズメント分野にも興味があります。少し大きな話ですが、MRという現実に仮想空間を融合させるアドベンチャーシステムが広がれば、世の中はもっとおもしろくなる気がします」。明るく語る石山さんからは、さらなる飛躍と未来への希望が感じられた。

担当する『龍が如く』シリーズのゲームパッケージ