「私の授業改善:2022年度に行ったこと」

微分積分学1(先進工学部)
2024.08.02

板場綾子(教養教育研究院 葛飾キャンパス教養部 講師)

私が担当しました、2022年度の「微分積分学1」は先進工学部3学科(電子システム工学科、マテリアル創成工学科、生命システム工学科)の基幹基礎科目の必修科目であり、工学も含めた自然科学の根幹の言語にあたる数学、特に1変数関数の微分と積分の理論背景を体系的に理解し、その計算手法を修得する、という科目です。
必修科目であり、1つの学科の全員受講する講義のため、座学の形式を取りました。さらに、コロナ禍の真只中での開講の授業であったため、ハイフレックス形式で行いました。単に黒板での板書風景を教室からリアルタイムで放映するという方式ではなく、LETUSに授業のレジュメを事前に公開し、そのレジュメに授業当日に教室で説明することや図などをiPad上に記載したものも公開し、zoomを立ち上げ、教室とオンライン参加者の両方にどちらの形式を選択しても遜色なく授業に参加してもらうために、そのレジュメを元にリアルタイムで教授するという方式で行いました。
質問の時間を随時もうけ、zoomのチャットや教室での質問にもリアルタイムで応対できる限り、受け付けました。また、先進工学部には演習の時間がないため、授業時間内で扱いきれなかった教科書の練習問題には解答をつけ、別途自学自習用に復習プリントを解説つきで毎授業後にLETUS上で公開しました。
また、普段の出席はモバイル出席を活用し、中間レポートと期末レポートは手書きのものを写真撮影などでPDF変換して、LETUS上で提出をしてもらいました。
15回目の到達度評価だけは全員教室に来てもらい、ペーパーの対面試験を行い総合評価を行いました。学生さんたちの評価を鑑みるに、対面オンリーの授業形式の時より、授業効果は高くなった印象を持ちました。
現在はコロナ禍のようなハイフレックスの授業は行っていませんが、この経験は自身の授業改善にとても有益な方向につながりまして、現在でもLETUS上でレジュメや復習問題の公開も併用しつつ、対面授業を行っています。