第27回FDセミナー開催報告(9/5)
2020年9月5日(土)に「東京理科大学教育開発センター 第27回FDセミナー」を開催しました。
「『新しい生活様式』における、より良い授業のあり方について」と題し、熊本大学鈴木克明教授(教授システム学研究センター長・大学院教授システム学専攻長)を講師として実施しました。参加者は、鈴木教授の講演映像を事前視聴し、開催日はZoom上の意見交換を実施する反転授業形式としました。
事前講演ではまず、授業形態がコロナ禍においては完全オンライン化し、今後のWithコロナ時代においては、インターネット型(完全オンライン)、ハイブリッド型(対面+オンライン)、感染症対策済みの完全対面授業(従来の形式に戻る)といった複数の形式が考えられることの説明がありました。次に、「コロナ緊急対応への7つの提案」として、平時に戻るまでの遠隔授業デザインの考え方の紹介がありました。さらに、構造×対話によって構築される自律性を育成すること、「教えない」教育をキーワードとした学習支援をデザインすること、併せて、授業以外の学習支援をデザインすることの重要性が紹介されました。
セミナー開催当日は、井手本康副学長(教育開発センター長)による開会挨拶後、教育開発センター 教育評価小委員会の渡辺雄貴委員長より、本学の状況との対応を交えて、講演映像のポイント解説がありました。Zoomのブレークアウトルーム機能を使用した、少人数に分かれての意見交換は、「自己紹介と担当授業の紹介」「問題点の共有」、「ハイブリッド型での問題解決」の順に3つのセッションで構成されました。渡辺委員より、全学生を対象として2020年4月と8月に実施したアンケート結果の比較から、オンライン授業下の本学学生の学修状況の考察が報告されました。グループでの意見交換を踏まえて参加者全員で討議を行い、試験の不正防止策、出席管理システムを用いた低出席率者のケア等について、活発な意見交換がなされ、最後に、井手本康副学長(教育開発センター長)より閉会挨拶がありました。
<概要>
テ ー マ: 「新しい生活様式」における、より良い授業のあり方について
日 時: 2020年9月5日(土)10時〜11時30分
開催方法: 遠隔(Zoom)によるオンライン開催
内 容: 開会挨拶 井手本 康 副学長・教育開発センター長
講演(事前視聴) 鈴木 克明 熊本大学教授
(熊本大学 教授システム学研究センター長・大学院教授システム学専攻長)
閉会挨拶 井手本 康 副学長・教育開発センター長
参 加 者: 93人(教員88人、事務職員5人)
アンケート結果(抜粋):
(本セミナーを受講して良かったと思われる点)
・講師の先生のお話から、今後のオンライン授業のありうる方向性を知ることができ、
今の授業の取り組みの意味付けをあらためてすることができた。
・成績評価方法など問題点を共有できて良かった。ブレークアウトルームの使い方、
有効性を体験することができた。
・共通する課題かどうかが明確になったことや、一方で自分自身の講義とは真逆の
結果などもあり、在学生や新入生でも異なる対応が必要ということもわかった。
また、講演内容としては、高校までと同様ではなく学生個人の自主性に一任
しても良い側面が大学にはある、という感覚は間違ってはいないと感じた。
(本セミナーをよりよいものとするために改善すべき点)
・恐らくグループごとに具体的な議論内容が異なる部分があると思うので、
それを共有できる仕組みがあるとよいと思います
・グループでの討論時間が少なすぎた。話題項目を絞った方がいいかもしれない。
・もう少し、講演の視聴結果と前期の体験をふまえて、後期はどのように
するかといった所に踏み込んだ方が良いように思いました。
(セミナーの内容・進行に関する意見、FDセミナーへの要望等)
・鈴木先生のご講演内容は文系科目については当てはまるが、with coronaの状況で
最も悩ましいのは実験,実習科目であり,これらについて参考となるセミナーを期待する。
・ZoomでのFDセミナーは参加しやすいので継続していただきたい。
※当日の動画はLETUS(学内者限定)から閲覧できます。
https://letus.ed.tus.ac.jp/course/view.php?id=11176
(視聴にはログインID、パスワードが必要です)