2024後期結果から:「構法計画A」
●授業担当教員
工学部 建築学科 熊谷 亮平 准教授
●ファシリテーター・分析者
教育DX推進センターTL部門長/理学部第一部科学コミュニケーション学科 大浦 弘樹 教授
●授業参観概要
実施日:2026年6月19日(金)2限
授業形態:対面
参観者:教職員 11名
「構法計画A」は学部2年生向けの専門必修科目。
前期開講の授業で、全15回のうちの10回目の「RC造」について講義。
●参観のポイント
(授業の目的)
この授業は、建物の主体構造の概要を学ぶことが目的であり、他の構造・材料・設計関連科目と連動しながら、学生が専門的知識の基礎を広く把握することを目的としている。特に、本授業では厳密な数値計算の理解よりも、「構造のイメージをつかむこと」に重点を置き、概念の把握を主眼としている。
また、カリキュラム全体としては、前期では本授業で構造的な概要理解を扱い、後期開講の「構法計画B」では屋根・壁・床などの部位に関する内容へと展開する構成となっている。
(授業運営について)
この授業の時間配分は、60分間で授業冒頭に前回の復習課題のフィードバックと補足をした後に講義を行い、その後30分間で学生からの質問を熊谷先生がその場で回答しつつ、学生は更に復習課題をこの間に提出するという形式となっている。
大浦部門長が、学生からの質問が多く出る理由について質問したところ、熊谷先生から成績評価に加えるようにしている旨の説明があった。具体的には、全15回の講義のうち4回まで質問を行うことができ、これを成績評価の加点を加えることとしており、各回の質問はレクチャーが終わった後にLETUSのフォーラム機能(教員と学生で質問と回答を投稿できる学内システム)にて募集し、先着20名分の質問を回答している。質問点を加点するという仕組みは色々な試行錯誤の上、現在の方法になった。
この授業方法を取り入れてから、講義内のパワーポイントに記載が無い内容や、教員の口頭のみの説明について学生が多く質問しており、学生が積極的に授業を聞くようなきっかけになっていることが分かった。なお、出欠についてはレクチャー後の復習課題で代用しており、復習課題の採点については細かく行うのではなく制限時間内の提出か、大きくずれていないか等の視点で確認している旨の説明もあった。
ここで大浦部門長から、別の手法として、担当教員が口頭で回答する前に、学生から多く寄せられた質問や重要な質問をまず少人数グループで議論させ、考えを深めることで、学生自身が更に主体的に授業に参加することが期待できると付け加えられた。
(成績評価とAIについて)
レポート評価2回と復習課題で75%、平常点25%で評価している。レポートは熊谷先生が別の授業で担当している構造模型を作成する授業と連携し、考え方等を確認するという内容になっている。参観教員からは、レポート評価とするとAIを利活用したレポートが提出されやすくなってしまうという悩みが共有されたが、他授業と関連したレポート課題であると複雑なつながりがあるためAIを使ったレポートとなることは少ない仕組みとなると伝えた。
●参観した教員からのコメント
・60分授業(前回の復習課題についてのFB等含む)+30分演習(質問回答含む)というスタイルを参考にしたい。
・自分の担当する授業には手を挙げて質問する学生はほとんどいないため、フォーラムを利用して質問や意見を取り入れるという方法はとても参考になった。
・学生の積極性を確認する工夫、それに対する熊谷先生の前向きな対応が参考になった。
・AI では答えにくいレポート課題を課すというのは、実力を見る上でも、学生自身の復習のためにも、教員が学生の理解度を測る上でも大変良い仕組みであると感じた。

[インタビュー日:2026年6月19日]
