「腹八分目は医者要らず」ということわざがありますが、腹八分目のカロリー制限は、ヒトにもマウスにも当てはまる、動物の普遍的な寿命延伸法だといわれます。
そこで、「脂肪組織のミトコンドリア」に注目し、「カロリー制限をするとなぜ健康で長生きできるのか」について研究を進める薬学部 生命創薬科学科の樋上研究室。
脂肪組織というと、一般的に太る原因、身体に悪いもの、といった悪者のイメージを持たれる方が多いと思います。
しかし、脂肪組織はさまざまな生理活性物質を分泌し、その質には善し悪しがある、ということが近年分かってきました。
樋上研究室では、カロリー制限をしたマウスと肥満症マウスを使って研究を行いました。
カロリー制限をしたマウスと肥満症マウスの脂肪組織を解析することで、質の良い、悪い脂肪組織の特徴を掴むことができました。
樋上研究室では今、肥大化した脂肪細胞を正常化させるメカニズムを研究しています。
脂肪細胞であるミトコンドリアに関連するタンパク質の量を変化させることにより、肥満症マウスの肥大化した脂肪細胞が小さくなるメカニズムを確認し、現在検証を続けているといいます。
日本をはじめ世界の多くの国が近い将来直面する超高齢化社会の問題。
樋上研究室は、肥満を解消し、代謝を改善し、健康長寿を目指す薬剤の開発、実現に向けて取り組み続けています。
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主な研究内容
植物や生物と環境との関係を解明し
生態系や生物多様性を守っていく。
総合研究院 生物環境イノベーション研究部門
先進工学部 生命システム工学科
宮川信一准教授
総合研究院 生物環境イノベーション研究部門
理工学部 応用生物科学科
坂本卓也講師
2023年03月27日