新たな価値を生み出す女性開発者として、後輩たちのロールモデル的な存在になることも目標の一つです。
世界的な原料(ナフサ)不足の影響で、食品や日用品のパッケージから鮮やかな「色」が消えてしまうかもしれない。そんなニュースが世間を賑わせるほど、私たちの暮らしとインキは密接に結びついている。DIC株式会社の青木さんは、店頭や暮らしを彩るパッケージ用グラビアインキの開発に取り組んでいる。スーパーやコンビニに並ぶ食品や日用品のパッケージには、商品を魅力的に見せるだけでなく、品質を守り、安全に届けるためのさまざまな技術が詰まっている。例えば、食品の加熱殺菌処理に対する耐熱性や、輸送時の摩擦でも色が落ちない耐摩擦性など、顧客からはデザイン性と機能性の両立が求められる。「以前、お客さまから与えられた課題は、一つの機能を上げれば別の機能が下がるなど、とても難しいものでした。それでも仮説と検証を地道に積み重ねたことで、課題解決の糸口が見え、お客さまの求める製品へとたどり着くことができました」と青木さん。製品開発は、部署内だけでなく、営業部門や製造部門、分析部門をはじめとした社内外の多くの人と連携しながら行われる。中でも、入社直後から手掛けていた「リサイクル性を高める環境対応インキ(SHIOLESS®)」は、長い開発期間を経て、海外市場への導入を果たした思い入れの強い仕事だという。
幼少期、ダイヤモンドと鉛筆の芯という全く違う物質が同じ炭素からできていることを知り、化学に興味を持った。大学時代は、植物由来のセルロースを用いた「色の変化」の研究に打ち込んだ。学生時代に学んだ研究プロセスや探究心は、今の業務にも大いに役立っているという。また、社内には理科大の卒業生も多く、何かと気にかけてくれる同窓の先輩たちの存在は、大きな支えになっている。「今後は、インキだけでなく、フィルムや接着剤を含む包装資材全般についても理解を深めていきたいです。将来的には、新たな分野の課題解決につながるような機能性インキの開発にも挑戦したいです。新たな価値を生み出す女性開発者として、後輩たちのロールモデル的な存在になることも目標の一つです」。青木さんの飽くなき探究心が生み出す新たな価値は、この先の未来をより美しく彩ってくれるだろう。
品質を守る役割も持つパッケージ。
卒業生のホンネメッセージ~理科大生のみなさんへ~
神楽坂キャンパスに通っていましたが、授業や研究の合間に友人たちとランチに行くのが楽しみの一つでした。神楽坂には少し敷居が高そうなお店も多いのですが、ランチタイムには学生でも楽しめる価格で美味しいお店がたくさんあり、みんなで開拓しては楽しんでいました。
また、学生時代に出会った友人や先輩・後輩とは、卒業した今でも交流が続いています。理科大で過ごした時間や築いた人とのつながりは、社会人になった今でも大切な財産です!

