研究部門・研究センター等の紹介

先進農業エネルギー理工学研究部門

部門長  諏訪東京理科大学 工学部 電気電子工学科 教授 渡邊 康之 
研究内容 農業生産と両立できる光透過型有機薄膜太陽電池を基盤とした次世代農業技術の確立 
目的 理工学を主体とした電気電子工学科、応用生物科学科や経営情報学科等のあらゆる学内外研究者が次世代農業技術の開発に参画し、エネルギーの地産地消、地方創生、TPP 問題等の課題を解決することを目的とする 
メンバー メンバーリストはこちらから

【研究成果ハイライト2016】

1.本部門設立の理念

2100 年に世界人口が100 億人を突破すると言われる中で、世界的なエネルギー・環境・食糧問題を解決するために、農業市場及び産業構造の変化を予測し、大学の基礎研究として先手を打つことで、新たな価値を世の中に提供する場を構築する。

2.ソーラーマッチングを基盤とした革新的な農業工学

農地の上に隙間を開けて太陽光パネルを設置する「ソーラーシェアリング」に注目が集まっているが、図1 に示すようにパネルの影による農作物への影響や高い設置コスト等の課題がある。上記課題に対し、農作物栽培に必要な光(青と赤)を透過し、それ以外の光(主に緑)で発電可能な有機薄膜太陽電池を用いた「ソーラーマッチング(農業用OPV)」を提案し、農作物栽培と太陽光発電の両立が可能なことを実証した。今後、本技術を基盤に圃場や太陽光利用型植物工場等の施設園芸における作物の収穫量向上技術を開発するための科学的検証を行う。

本研究部門では、東京理科大学が持つ理工薬学の技術と諏訪東京理科大学が持つ農業関連の工学技術を融合させ、「ソーラーマッチング」による農業と発電の両立やIoT の活用による農業の生産性の向上、省力化など「革新的な農業工学」を社会に提供し、日本の農業と産業の進展を図ることを目的とする。

3. メンバーと担当分野

■東京理科大学

・朽津和幸 教授(植物生理学)

・鞆達也 教授(光合成)

・杉山睦 准教授(透明太陽電池、農業用センサー)

■諏訪東京理科大学

・渡邊康之 教授(農業用太陽電池、光合成測定)

・大橋昇 研究員(有機薄膜太陽電池、植物栽培)

・松江英明 教授(通信・ネットワーク工学、農業IoT)

・山口一弘 助教(画像・信号処理)

・松岡隆志 教授(量子情報理論)

■八ヶ岳中央農業実践大学校

・奥 久司客員研究員(実践農業)

■九州大 安達千波矢 研究室(有機光エレクトロニクス)

・中野谷一 准教授(農業用有機EL 照明)

■株式会社イデアルスター

・表研次客員教授(有機薄膜太陽電池)

4.目指すべき将来像

東京理科大学の研究戦略中期計画の重点課題として掲げられている農水・食品分野の研究力を強化するために、産学連携プロジェクト等の規模の大型化を進めるとともに事業化を目指す。

今後の展開

「電気・農業生産の自給自足を可能とするスマート農業技術」を実現し、世界市場における次世代農業分野の発展の鍵となる理科大独自の技術を開発する。

部門長からのメッセージ

人の生活に欠かせない電気は、エネルギーと情報の2つの形態で利用しています。一方、植物は、電気を利用しているわけでなく、太陽光をエネルギーと情報として活用しています。本部門では、人間に必要な電気と農作物に必要な光を太陽光エネルギーから同時に得る方法を理工学の観点から探求することに特徴があります。

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図1 先進農業エネルギー理工学研究部門の取り組み

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