紀元前1100年に出版されたといわれている中国の算術書「周髀算経經」には「算盤」と「
算木」や「
筮竹(ぜいちく)」を用いる計算法が記されている。 この計算具は奈良時代に我が国に導入され、そろばん以前の計算具として19世紀後半まで利用され、また、沖縄では「
ばら算」と呼ばれる藁で作った算具が使用された。
一方、中世の欧羅巴では縞模様のタータン・チェックの布の上に
ジュトンと呼ばれる模造コインを置いて計算したり、ジョン・ネピアの考案になる「
乗除算を加減算で行う算具」(今日の「計算尺」の前身)がひろく使われた。さらにアメリカではインディアンが動物の骨に沢山の穴を開け、この穴にピンを刺して計算する
算具が使われていた。