不確実性下の意思決定，ファイナンス・パズル（気質効果パズル，確率割引因子パズル etc.）

2022年度から新規解説された研究室のため，現在は学部3年生20名のみの在籍となります．2022年度セミナーA，セミナーBでは，PYves Hilpisch　``Python for Finance, 2nd ed.," O'Reilly (2019) の輪読と実際の金融資産データに前掲書掲載Pythonコード・スクリプトを適用して動かすことを通じて，金融資産市場が本当に効率的なのか検証する方法について勉強しています．

1. 不確実性下の意思決定とそのファイナンス諸問題への応用

   既存の理論では説明できない現実に観測されている投資行動（例えば，保有資産価値が上昇した場合には速やかに利益確定するのに対し，下落した場合にはなかなか損切が出来ないという気質効果現象）や資産価格変動（例えば，確率割引因子パズルと呼ばれる総消費の増加に対して資産価格が部分的に増加あるいは減少となる現象）について，不確実性下の新たな意思決定モデルの開発を通じてそれらを解明することを試みています。