春のマドンナ2008

開催報告(2008/4/24)

5月24日に神楽坂キャンパス森戸記念館において、「『女性にしかわからない科学がある』講演シリーズ 春のマドンナたち」を開催し、女子中高生や保護者計94名が参加されました。本講演は第一線で活躍する女性科学者の話を通じて科学の幅広さと、多様なキャリアへの可能性を知っていただくことを目的としたもので、「『科学のマドンナ』プロジェクト」の一環として行われました。

講演ではまず、松永真理氏(株式会社バンダイ 社外取締役)から「女性サイエンティストの意義について」と題した講演を行っていただき、参加者には女性サイエンティストだからこそ構築できるキャリアの興味を喚起していただきました。

次に、宮井真千子氏(松下電器産業株式会社 松下ホームアプライアンス社クッキング機器ビジネスユニット ビジネスユニット長)から、「女性の感性を活かした生活者起点の科学」と題した講演を行っていただきました。

身近な調理器の開発を通して、学生時代に培った自らの専門性をどう役立てているか、ユニバーサルデザインの実現に向けてどのように人間工学を実践してきたかなど、女性ならではの視点で研究開発を行っている氏から、体験談を踏まえ、わかりやすく講じていただきました。

参加者は熱心に講義内容を聞いており、特に宮井氏の講演で炊飯器の研究開発をするときに、美味しいご飯を定義づけるため「お米の弾力」を物理の問題、「味・香り」を化学の問題、「美味しさ」を心理学・生理学の問題として考えていくという話をしたときは、とても驚いている様子でした。

また質疑応答では、現在の仕事に進むきっかけについて質問があり、両氏とも様々な「きっかけ」を元に今の自分があること、中高生の皆さんも様々なきっかけを大切にして将来を考えて欲しいとの話がありました。

「科学のマドンナ」プロジェクトは、近年理科離れが著しい女子中高生を対象に「女性ならではの科学」を武器として、強いプロ意識のもとに新たな科学・技術を創出する人材の育成を目指すための事業です。

今回の「”春のマドンナたち”」に続き長万部キャンパスでは「”真夏のマドンナたち” 長万部サマースクール」(8月8日~11日)、野田キャンパスでは「”秋のマドンナたち” ResearchからProfessionalへ」(11月23日)と題した企画を行う予定です。これにより女子中高生には年度を通じて様々な体験をしていただき、キャリアへの意識啓発を目指します。

スピンクス教授による開会挨拶

参加者への配付物

講演者:松永真理氏(株式会社バンダイ社外取締役)

相馬央令子氏

講演者:宮井真千子氏(松下電器産業株式会社 松下ホームアプライアンス社クッキング機器ビジネスユニット ビジネスユニット長)

相馬央令子氏

会場の様子

会場の様子