ルートの開き方(開平)

1.準備
 まず、計算機の各部の名称を定義しておこう。

イ 置数レバーとチェックダイヤル
加算・減算を行うための数をセットするためのレバー、各桁ごとに1から0までの数字が置けるようになっている。ここで、セットした数がチェックダイヤルに表示されている。
ロ 右ダイヤル。
いわゆる累算器(アキュムレータ)の機能を持っており、置数レバーにセットした数(チェックダイヤルの数)がクランクハンドルを時計方向に回す度にここに加算され、反時計方向に廻すたびにここから、チェックダイヤルの数が減算される。なお、引きすぎてアキュムレータが1より小さくなると、内臓のベルがチーンとなるようになっている。
ハ 左ダイヤル
 クランクハンドルを廻した回数が表示される。すなわち時計方向に廻せば1つずつ増加し、反時計方向に廻すと1つづつ減少する。


開平の計算手順

1)桁送りレバーを適宜左に押し、キャレージ(左、右ダイヤルのある本体部分)を右いっぱいに寄せておく。この状態では、置数レバーの最上位とアキュムレータの最上位とが一致するはず。

2)置数レバーを使って、開平すべき数を左詰めで右ダイヤル(アキュムレータ)にセットする。

3)小数点に相当するところに。位取り指針を移動する。

4)小数点以上の桁数を数え、その半分の桁に相当するところに左ダイヤルの位取り指標をセットする。
5)ここで、クリヤ機構を使って、左ダイヤルと、置数レバーをゼロにクリアしておく。

6)計算開始は小数点以上の桁が奇数なら最上位から、偶数なら、左から2桁目から始める。
この位置を「計算実行桁」ということにする。

7−1)置数レバーの計算実行桁に1を置きクランクを反時計回りに一回廻す。次に3を置き一回廻す。こうして、ベルが鳴るまで1,3,5,7,9,11と奇数をアキュムレータから引く。
7−2)ベルが鳴ったら、レバーを時計回りに一回廻す。
7−3)実行桁の値を一つ減らす。
7−4)キャレージを左に一桁ずらし、頭の中で実行桁を左に一桁ずらす。
7−5)7−1の手順に戻る。このときすでにセットされている左側の置数をいじってはいけない。

7−5の例外 1,3,5,7,9と引いてもまだベルが鳴らないときは実行桁の左の置数を一つ増やして、さらに1,3、5と引いていく。

このようにして置数レバーの桁数が尽きるまで計算していくと、答えは左ダイヤルに表示されている。

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