分子免疫学のシラバス情報

科目名称
Course title(Japanese)
分子免疫学 科目番号
Course number
64BIMOB301
科目名称(英語)
Course title(English)
Molecular Immunology
授業名称
Class name
分子免疫学
教員名 後飯塚 僚,伊川 友活
Instructor Ryo Goitsuka, Tomokatsu Ikawa
開講年度学期 2022年度 前期
Year/Semester 2022 First Semester 
曜日時限 木曜4限
Class hours Thursday 4th. Period
開講学科
Department
理工学部 応用生物科学科
Department of Applied Biological Science
外国語のみの科目
(使用言語)
Course in only foreign
languages (languages)
-
単位
Course credit
2.0 授業の主な実施形態
Main class format
対面授業/On-site class 
概要
Descriptions
生命システムの中でも、多様な病原体から身体を守る免疫システムは、一見複雑な成り立ち(例えば、自己•非自己の識別、多様性・特異性の形成、記憶)をしています。免疫システムの基礎を、日常的な疾患や予防と関連させながら学ぶことで、感染防御(ワクチン)、自己免疫、アレルギー、拒絶反応、癌免疫など、免疫学の基礎から臨床、さらには、最先端の研究動向を理解することができます。

The immune system is a critical defense system of the body against various external pathogens and is characterized by its unique nature, such as self-antiself recognition, diversity and specificity to pathogens, and immunological memory. You can learn how the immune system functions from the basics to its recent application into vaccination, autoimmunity, allergy, and anti-cancer immunotherapy.
目的
Objectives
将来、自然科学や科学技術の関連分野で活躍するためには、人類がウイルスや細菌などの微生物から身を守るために進化させてきた免疫システムについて理解する必要があります。本講義は、製薬•食品などの健康に関わる職種に携わる研究者や技術者として必須の医学的基礎知識を修得することで、環境やストレスなど、様々な視点から、健康や病気について考えることが可能になることを目的とする科目です。

If you plan to start your career in the field of Natural Science and Technologies, you would better understand the immune system that protects from infection of viruses and bacteria. The knowledge about health and diseases related to immunity would help you to establish your basis to understand the recent progress and problems of medical, pharmaceutical, and food biology.

本学科におけるディプロマ・ポリシー「学部教育を通じて修得した知識と訓練された思考力をもとに、自然科学・科学技術の分野のみならず社会における多様な情報を論理的に分析し、問題の発見、さらにはその解決に貢献しうる能力を有する。」に該当する科目である。
到達目標
Outcomes
生体防御における免疫システムの基礎である、「ワクチンの仕組み」、「感染に対する液性と細胞性免疫機構の役割」、「自己•非自己の識別機構とその形成機構」など、免疫学を理解する上で重要な分子機構について説明できるようになります。さらに、免疫不全症、自己免疫、アレルギー、癌免疫など、免疫システムの異常と病気の関係について理解することで、幅広い視点から、健康や病気について比較考察することができるようになります。

You will be able to explain and discuss by yourself immune abnormalities, such as immunodeficiencies, autoimmunity, allergy, cancer immunity, based on the lecture provided in this class on the molecular mechanisms of immunology.
履修上の注意
Course notes prerequisites
本科目を履修するにあたっては、生化学、分子遺伝学、細胞生物学、生物物理化学等に関連する知識を有していることが望ましい。 また、履修者には「準備学習・復習」に記載した事項を自らの意志で熱意を持って受講することを望みます。

Lectures will be principally given by the Japanese.
It would be better to have a basic knowledge of molecular biology, genetics, and cellular biology.
アクティブ・ラーニング科目
Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文
Essay
- 小テストの実施
Quiz type test
ディベート・ディスカッション
Debate/Discussion
- グループワーク
Group work
-
プレゼンテーション
Presentation
- 反転授業
Flipped classroom
-
その他(自由記述)
Other(Describe)
-
準備学習・復習
Preparation and review
各講義毎に、講義内容に基づいたQuestion&Answer形式の設問をCLASSシステムに提示する。次回の講義までに、設問ついて復習(2時間程度)することで理解度を深める。設問についての質疑応答ならびに解答は次回講義中に行う。各講義の最後に、次回の講義内容についてあらかじめ予習するべきポイントを紹介するので、準備すること(2時間程度)。

The content of the lecture will be uploaded on the CLASS system before the lecture, and the overview of the next lecture will also be provided at the end of every lecture for your preparation.
成績評価方法
Performance grading
policy
試験:講義で示した例題の類題を中心に期末テストを行う。50%
レポート:講義内容をもとに前半と後半(計2回)行う。50%

Evaluated by internal report (50%) and end-of-term test (50%)
学修成果の評価
Evaluation of academic
achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation
教科書
Textbooks/Readings
・教科書を使用する場合は、MyKiTS(教科書販売サイト)から検索・購入可能ですので以下のURLにアクセスしてください。
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/
 
・Search and purchase the necessary textbooks from MyKiTS (textbook sales site) with the link below.
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/
参考書・その他資料
Reference and other materials
Nothing special

If you are interested in the lecture, the followings are recommended to read.

松島 綱治 訳「分子細胞免疫学(原書第5版)」(エルゼビアジャパン)
笹月健彦監訳「免疫生物学(原書第5版)」(南江堂)
多田富雄監訳「免疫学イラストレイテッド(原書第5版)」(南江堂)
Abul K. Abbas 他著「Cellular and Molecular Immunology (6th Edition)」(W B Saunders Co)
Raif Geha (著), Luigi Notarangelo (著)「Case Studies in Immunology: A Clinical Companion」(Garland Science)
授業計画
Class plan
「免疫系システムの概説」
1.免疫システムの特徴と歴史(後飯塚)
免疫系の特性(特異性、記憶)、免疫系を構成する細胞群、免疫学の歴史を概説し、その全体像を理解する。
1. Overview and history of immune system

「液性免疫システムの基礎」
2.抗体の多様性の形成機構(後飯塚)
抗体分子の構造、クラスとサブクラス、可変部位と不変部位、抗原−抗体反応、抗体遺伝子の組換えと抗体の多様性、クラススイッチ、体細胞突然変異など、抗体の多様性が生み出される機構を理解する。
2. Basics of humoral immunity

3.液性免疫の中心となるB細胞の形成機構(後飯塚)
骨髄におけるB細胞の初期分化とそれに伴っておこる免疫グロブリン遺伝子の改変機構(V(D)J組換え、接合部多様性、対立遺伝子排除など)について理解し、無ガンマグロブリン症などの免疫疾患についても理解を深める。
3. Molecular mechanisms that generate antibody diversity

4.B細胞の活性と抗体産生(後飯塚)
B細胞の分化、抗原によるB細胞の活性化と抗体産生細胞への分化、記憶B細胞と形質細胞、抗体による抗原の排除機構を理解し、高IgM血症、抗体産生細胞の腫瘍である骨髄腫などの免疫関連疾患についても理解を深める。
4. B cell activation and antibody production

「細胞性免疫システムの基礎」
5.自然免疫系と生体防御(後飯塚)
補体系活性化の分子機構、補体系の異常と疾患、Fc受容体の構造と種類、多形核白血球、マクロファージ、肥満細胞による抗原の貪食と分解、Toll-like受容体による異物認識機構と生体防御について理解する。
5. Basics of cellular immunity

6.T細胞による自己・非自己の識別の分子機構(伊川)
T細胞抗原認識受容体(レセプター)の構造と遺伝子、アクセサリー分子、補助シグナル分子など、T細胞レセプターを介した自己非自己の認識メカニズムについて理解する。
6. Self and antiself recognition by T cell antigen receptor

7.抗原提示と主要組織適合性(伊川)
主要組織適合性抗原(MHC)の構造と遺伝子、臓器移植におけるMHCの重要性、抗原提示細胞(マクロファージ,樹状細胞)など、ウイルスや細菌などの外来抗原が免疫系に認識されるメカニズムを理解する。
7. Antigen presentation by major histocompatibility complex

8.胸腺におけるT細胞の分化(伊川)
胸腺の構造と役割、胸腺におけるT細胞の分化、ポジティブセレクションとネガティブセレクションなど、T細胞の自己非自己の認識に与える胸腺の役割を理解する。
8. T cell differentiation in the thymus

9.自然免疫(伊川)    
免疫応答の初期に関わる自然免疫細胞について学び、これらの細胞の抗原認識に用いられる自然免疫レセプターについて理解する。抗原を取り込んだ樹状細胞が次に起きる獲得免疫応答を誘導する機構について理解する。
9. Innate immunity

10.T細胞による獲得免疫反応(伊川)
ヘルパーT細胞と細胞傷害性T細胞、抗体産生反応におけるT細胞の役割、細胞性免疫におけるT細胞の役割など、T細胞を介した生体防御機構を理解する。
10. T cell activation

11.免疫寛容と免疫学的記憶の形成(伊川)
免疫寛容(トレランス)の成立とメカニズム、補助シグナルとアナジー、レギュラトリーT細胞による免疫制御、免疫記憶の形成と消去など、免疫系による生体監視機構を理解する。
11. Immunological torelance and memory

「疾患と免疫システム(応用)」
12.免疫系の破綻−自己免疫疾患:液性免疫機構を中心に (後飯塚)
自己免疫疾患(リウマチ・橋本病など)などで、抗体が主体となる免疫異常による疾患の発症機構ならびに治療法の開発について理解する。
12. Autoimmunity

13.免疫系の破綻−アレルギー:液性免疫機構を中心に (後飯塚)
アレルギー(花粉症・喘息・アトピー性皮膚炎など)など、抗体が主体となる免疫異常による疾患の発症機構を、IgE, IgE受容体、マスト細胞など関連する免疫細胞の面から理解し、治療法についても理解を深める。
13. Allergy

14.免疫系の破綻−免疫不全、感染免疫 (伊川)
先天性・後天性免疫不全症、インフルエンザ、HIV感染と免疫、など、免疫不全と感染免疫について理解する。
14. Immunodeficiencies

15.到達度評価・総括 (後飯塚)
到達度を評価し、併せて補足授業を行う。
15. The term-end test and final discussion
教職課程
Teacher-training course
本科目は、教育職員免許状取得(教科:理科)に必要な教科に関する科目の「生物学」区分に該当します。
ただし、教科に関する科目区分については、入学年度により異なるため、各自、入学年度または適用となる年度の学修簿により確認をしてください。

Belonging to "Biology"
実務経験
Practical experience
-
教育用ソフトウェア
Educational software
-
備考
Remarks
特になし
None.
9964422
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