確率論2及び演習(1組)のシラバス情報
科目名称 Course title(Japanese) |
確率論2及び演習 | 科目番号 Course number |
63MAPRS202 | |
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科目名称(英語) Course title(English) |
Probability Theory 2 and its Exercises | |||
授業名称 Class name |
確率論2及び演習(1組) |
教員名 | 小林 正弘,安藤 宗司,藤澤 健吾 |
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Instructor |
開講年度学期 | 2022年度 後期 |
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Year/Semester |
曜日時限 | 月曜2限 火曜5限 |
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Class hours |
開講学科 Department |
理工学部 情報科学科 |
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外国語のみの科目 (使用言語) Course in only foreign languages (languages) |
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単位 Course credit |
3.0 | 授業の主な実施形態 Main class format |
本授業は対面で行う予定であるが,社会情勢によっては,ハイフレックス型授業もしくは完全遠隔授業に移行する場合がある. |
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概要 Descriptions |
確率論2では,確率論1に引き続き確率に関する基礎概念と、時間的に変化する確率現象のモデルである確率過程に関する基礎的結果について学ぶ. 主なテーマは,大数の法則,中心極限定理,条件付き期待値,離散時間マルコフ連鎖である. |
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目的 Objectives |
大数の法則と中心極限定理は統計を始めとする確率モデルの応用において広く使われている最も基礎的な確率論の結果であり,マルコフ連鎖は確率現象を含む実際問題のモデル化と解析に広く用いられている.本授業の目的はこれらの理論とその応用方法を体系的に理解し,ランダムな現象が引き起こす各種の問題を分析し解決するための基礎学力と思考力を身につけると共に, 1. 自然・人間・社会に係る幅広い教養を修得し,専門分野の枠を超えて横断的にものごとを俯瞰できる能力 2. 情報科学分野に応じた基礎学力と、その上に立つ専門知識 3. 学部教育を通じて修得した知識と訓練された思考力をもとに,自然科学・科学技術の分野のみならず社会にお ける多様な情報を論理的に分析し,問題の発見,さらにはその解決に貢献しうる能力 4. 修得した専門知識や教養をもとに,論理的・批判的に思考し,積極的に取り組むことのできる判断力・行動力 5. 修得した専門知識や教養をもとに,他者とコミュニケーションをとり、国際的な視野を持って活躍できる能力 6. 修得した専門知識や教養をもとに,専門分野に応じたキャリアを形成し、自己を管理する能力 を体系的に習得することである. |
到達目標 Outcomes |
データの分析や確率モデルの解析に大数の法則や中心極限定理などの理論的な結果を応用できるようになる. 条件付き期待値の意味を理解し,使うことができるようになる. 離散時間型のマルコフ連鎖に関する計算ができるようになり,実際の問題に適用できるようになる. |
履修上の注意 Course notes prerequisites |
確率論1を習得していることが望ましい. |
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning) |
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課題に対する作文 Essay |
試験が対面で実施できない場合など必要に応じて小論文の作成を宿題とする. | 小テストの実施 Quiz type test |
演習時間に適宜行う. |
ディベート・ディスカッション Debate/Discussion |
- | グループワーク Group work |
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プレゼンテーション Presentation |
- | 反転授業 Flipped classroom |
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その他(自由記述) Other(Describe) |
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準備学習・復習 Preparation and review |
準備学習:前回のノートを見直し,教科書を事前に読んでおくこと. 復習:授業中にメモした内容を整理して,自分のノートを作成すること. |
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成績評価方法 Performance grading policy |
演習課題レポート(20%), 中間試験1回(40%), 期末試験(40%)の合計点により評価する. |
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement |
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている ・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation |
教科書 Textbooks/Readings |
・教科書を使用する場合は、MyKiTS(教科書販売サイト)から検索・購入可能ですので以下のURLにアクセスしてください。 https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ ・Search and purchase the necessary textbooks from MyKiTS (textbook sales site) with the link below. https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ |
参考書・その他資料 Reference and other materials |
宮沢政清著「確率と確率過程」(近代科学社) 資料を配布する予定である |
授業計画 Class plan |
1回目 基礎知識の確認1 確率空間や確率測度,確率変数の性質などを確認する(演習). 数列の収束性,関数列の収束性について復習する(講義). 2回目 基礎知識の確認2 期待値,分散,積率母関数,特性関数の性質などを確認する(演習). 級数の収束について復習する(講義). 3回目 確率変数列の収束概念 確率変数列の収束概念である,概収束,確率収束,法則収束の定義と性質を理解する. 4回目 大数の法則1 大数の法則の意味を理解し,マルコフの不等式から大数の弱法則を導出する. 5回目 大数の法則2 大数の法則の意味を理解し,ボレルカンテリの補題から大数の強法則の導出する. 6回目 中心極限定理1 中心極限定理の意味を理解し,統計学との関連性を考察する. 7回目 特性関数の収束 分布関数列の弱収束がその特性関数列の収束と同値であることとを理解する. 8回目 中心極限定理2 特性関数を用いて中心極限定理を証明する方法を理解する. 9回目 条件付き期待値の定義と計算 σ-集合体を条件とする条件付き期待値の定義を理解する.また,その利用方法について理解を深める. 10回目 離散時間型マルコフ連鎖 マルコフ連鎖の定義,マルコフ性,推移確率,推移確率行列,推移図について説明できるようにする. 11回目 推移確率の計算 マルコフ連鎖の状態推移確率の計算方法を理解し,簡単な計算ができるようになる. 12回目 状態の分類 到達可能性,周期,再帰性の3種類の状態分類法と既約について説明できるようにする.簡単な場合にこれらの分類ができるようになる. 13回目 初到達時間の母関数 与えられた状態に初めて到達するまでの時間の分布と状態推移確率の関係を母関数を使って導く方法を理解する. 14回目 極限分布と定常分布 マルコフ連鎖の状態確率の極限に関する結果を理解する. 既約なマルコフ連鎖が正再帰的となることと定常分布の存在が同値であることを理解する.簡単な場合に定常分布を求めることができるようになる. 15回目 到達度評価・総括 なお,演習の時間に中間試験を行う予定である. |
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教職課程 Teacher-training course |
本科目は、教育職員免許状取得(教科:数学)に必要な教科に関する科目の「確率論・統計学」区分に該当します。 ただし、教科に関する科目区分については、入学年度により異なるため、各自、入学年度または適用となる年度の学修簿により確認をしてください。 |
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実務経験 Practical experience |
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教育用ソフトウェア Educational software |
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備考 Remarks |
なし |
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9963113 |