統計熱力学のシラバス情報
科目名称 Course title(Japanese) |
統計熱力学 | 科目番号 Course number |
42CHPHC302 | |
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科目名称(英語) Course title(English) |
Statistical Thermodynamics | |||
授業名称 Class name |
統計熱力学 |
教員名 | 近藤 行成 |
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Instructor | Yukishige Kondo |
開講年度学期 | 2022年度 後期 |
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Year/Semester | Second semester, 2021 |
曜日時限 | 火曜1限 |
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Class hours | First-period every Tuesday |
開講学科 Department |
工学部 工業化学科 |
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外国語のみの科目 (使用言語) Course in only foreign languages (languages) |
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単位 Course credit |
2.0 | 授業の主な実施形態 Main class format |
対面を原則とする。教室が密にならない限り、ハイフレックス型またはハイブリッド型の時のように動画配信はしない。 ただし、教室が密になりそうな場合は、ハイフレックス型授業(対面とオンラインの同時授業)/Hybrid-Flexible format にて実施する。 なお、9/13(火)は、本授業のガイダンスのため、オンラインで授業を行う。 |
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概要 Descriptions |
2年次に『物理化学1』で学んだ状態関数を、分子分配関数という分子のエネルギー準位を考慮した関数を用いて表現できることを学ぶとともに、分子の性質に関するミクロな考察が、その分子から構成される系の巨視的な性質(状態関数)と結びついていることを理解するとともに、ミクロな世界での分子の振るまいが系の巨視的性質の根源であることを理解することを目標とする。 |
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目的 Objectives |
量子化学的視点で、原子、分子の振る舞いを統計的に考察することにより、1年次及び2年次の「物理化学基礎」、「物理化学1」で学んだ熱力学を異なる側面から理解することを目的とする。ひいては、熱力学に対する理解を一層深いものとすることを目指す。 また、本講義を通して、熱力学を自在に扱えるようになることを目的とする。 |
到達目標 Outcomes |
量子化学的視点で、原子、分子の振る舞いを統計的に考察することにより、1年次及び2年次の「物理化学基礎」、「物理化学1」で学んだ熱力学を異なる側面から理解し、難解であった熱力学に対する理解を深いものとする。 |
履修上の注意 Course notes prerequisites |
受講には2年次の『化学数学』の知識があると良い。 |
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning) |
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課題に対する作文 Essay |
- | 小テストの実施 Quiz type test |
授業内でクイズを行う場合があります。 |
ディベート・ディスカッション Debate/Discussion |
- | グループワーク Group work |
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プレゼンテーション Presentation |
- | 反転授業 Flipped classroom |
その日に講義を行う内容について、事前に同じ内容の動画を視聴してもらいます。 同じ性質でも異なる説明をする場合があります。これが皆さんの習熟度を向上させると期待します。 |
その他(自由記述) Other(Describe) |
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準備学習・復習 Preparation and review |
各授業終了時に次回の授業で講義する内容について紹介するので、教科書のその内容に該当する箇所を授業前に熟読してくること。また、その日に講義を行う内容について、事前に同じ内容の動画を視聴してください(動画については授業内で指示します)。 |
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成績評価方法 Performance grading policy |
授業中の小テスト 40%(ほぼ毎回の授業で実施する) 到達度評価試験 60% ただし、中間テストが実施できた場合は、中間テストの成績を30%、到達度評価試験の成績を30%として、本授業にういて評価する。 |
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement |
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている ・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation |
教科書 Textbooks/Readings |
・教科書を使用する場合は、MyKiTS(教科書販売サイト)から検索・購入可能ですので以下のURLにアクセスしてください。 https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ ・Search and purchase the necessary textbooks from MyKiTS (textbook sales site) with the link below. https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ |
参考書・その他資料 Reference and other materials |
アトキンス『物理化学(下)』第10版 ISBN: 9784807909094 定価:6,380円 |
授業計画 Class plan |
第1回 「統計熱力学とは」 統計熱力学とは何か。この講義を理解すると、古典的熱力学を量子化学的側面から理解できることを知ることができる。 第2回 「分子のエネルギー準位への配置の仕方」 分子のエネルギー準位への配置の仕方の数について理解することができるとともに、最も確率の高い配置を予想することができるようになる。 第3回 「Boltzmann分布則(1)」 分子のエネルギー準位への配置の仕方の最適化、すなわち、Boltzmann分布則に従って、最も確率の高い配置を求めることができることを理解することができる。 第4回 「Boltzmann分布則(2)」 Boltzmann分布則の導出方法を理解することができる。 第5回 「分子分配関数」 分子分配関数について学習し、Boltzmann分布則との関係を理解することができるようになる。 第6回 「分子分配関数と並進運動」 分子分配関数について学習し、単原子気体の並進運動の内部エネルギーを、統計熱力学の考え方から導出できるようになるととともに、ミクロな状態を考察することで、原子、分子の巨視的(マクロ)な物性を予測することできることを理解できるようになる。 第7回 「エントロピー」 エントロピーが分子の配置の仕方の数で表すことができることを理解することができるとともに、エントロピーを確率で表すことができるようになる。 第8回 「系の分配関数(1)」 これまで学習してきた分子分配関数を分子の集合系に応用し、系の分配関数を理解することができる。系の内部エネルギーおよび自由エネルギーを系の分配関数を用いて表現できるようになる。 第9回 「系の分配関数(2)」 系のエントロピーを、Lagrange未定係数法を用いて、分配関数で表現できるようになる。 第10回 「復習」 第9回までに学んだことについて復習し、系の内部エネルギー、エントロピー、自由エネルギー等の状態関数と分配関数との結びつきに理解を深めることができる。 第11回 「理想気体の状態関数への並進の寄与」 理想気体の状態関数である内部エネルギー、エントロピー、熱容量、自由エネルギーへの並進運動の寄与を分配関数の観点から理解することができる。 第12回 「理想気体二原子分子の状態関数への振動の寄与」 二原子分子理想気体の状態関数である内部エネルギー、エントロピー、熱容量等への振動の寄与を分配関数の観点から理解することができる。 第13回 「理想気体二原子分子の状態関数への回転の寄与」 二原子分子理想気体の状態関数である内部エネルギー、エントロピー、熱容量等への回転の寄与を分配関数の観点から理解することができる。 第14回 「理想気体多原子分子の状態関数への並進・振動・回転の寄与(1)」 直線状の多原子分子理想気体の状態関数への並進、振動、回転の寄与を分配関数の観点から理解することができる。 第15回 「理想気体多原子分子の状態関数への並進・振動・回転の寄与(2)」 非直線状の多原子分子理想気体の状態関数への並進、振動、回転の寄与を分配関数の観点から理解することができる。 |
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教職課程 Teacher-training course |
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実務経験 Practical experience |
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教育用ソフトウェア Educational software |
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備考 Remarks |
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