代数学1(講e2/演e2)のシラバス情報

科目名称
Course title(Japanese)
代数学1 科目番号
Course number
21MAALG101
科目名称(英語)
Course title(English)
Algebra (1)
授業名称
Class name
代数学1(講e2/演e2)
教員名 野村 次郎,小境 雄太,梶ヶ谷 徹
Instructor ENDO Naoki, Yuta Kozakai, Toru Kajigaya
開講年度学期 2022年度 前期~後期
Year/Semester 2022 / the first and second semester
曜日時限 前期(月曜6限 月曜7限)、後期(月曜6限 月曜7限)
Class hours 6th period on Monday / 5th period on Wednesday
開講学科
Department
理学部第二部 数学科
外国語のみの科目
(使用言語)
Course in only foreign
languages (languages)
該当せず
単位
Course credit
6.0 授業の主な実施形態
Main class format
対面授業/On-site class
概要
Descriptions
線型代数学の基礎的事項について解説する.線型代数は専門的な数学(純粋数学および応用数学),物理学,化学,生物学をはじめとする自然科学のみならず,薬学や工学,及び経済学等の社会科学においても頻繁に用いられ,最も汎用性の高い数学のうちの一つであり,諸科学における最も基礎的な道具のうちの一つでもある.

数学においても,今後,代数系・幾何系・解析系・応用数学系のどの分野の専門に進むとしても線型代数学は必須の道具であり,しっかりと身に着けておくことが極めて肝要である.
目的
Objectives
簡単に言えば,線型代数学とはベクトル空間とそれらの間の線型写像と呼ばれるものの性質を,行列を用いて深く考察する学問である.本講義は,こうした行列に関する種々の演算や性質に十分習熟することが一つの目標として行う.また,行列の基本変形なる概念を応用して連立一次方程式の解法を学ぶ.さらに,それまでの応用として固有値問題と行列の対角化を扱い,様々な数学において用いられる線型代数の基本的技術を身に着けるために行う.

この科目は,本学科のディプロマ・ポリシーに定める『理論的に思考する能力』を鍛え上げる科目のうちの一つである.
到達目標
Outcomes
本科目を履修し,結果として到達が期待される知識レベルは以下の通りである.

1. 行列の基本変形などを通じて,行列の階数,行列式,及び逆行列をそれぞれ適した方法で正しく計算できる.
2. 連立一次方程式を行列を用いて理解し,行列の基本変形を用いてその解を正確に記述できる.
3. ベクトルの一次独立性を理解し,与えられたベクトルたちが一次独立かどうかを適した方法で示すことができる.
4. 与えられたベクトル空間の基底を求めることができる.
5. 線型写像を理解し,その表現行列を求めることができる.
6. 線型写像の像と核の基底を計算できる.
7. 与えられた行列の固有値,固有空間の基底を求めることができる.さらに,与えられた行列が対角化可能かどうかを判定し対角化可能である場合は対角化することができる. 
履修上の注意
Course notes prerequisites
(1) 集合と写像の簡単な知識があることが望ましい.これらの概念に慣れていない学生はこの講義と並行して,各自以下のことを勉強して下さい.

 (i) 集合の相等や演算 (ii) 写像の全射と単射

(2) 線型代数を学習する際に,行列や行列式を長々と書くことはかなり面倒でもあります.しかし,定理や命題の意味しているところを正確にかつ着実に理解するためには頭の中だけで考えるだけではなく,億劫がらずにきちんと書いてみることが何よりも大切です.何回も,きちんと書くことによって,よりはっきりと分かってくるようになります.そのような習慣を身に着けるようにしてください.

(3) 演習では先生がやってくれるのをノートに書き写すだけでなく,必ず自分で考えて自分で手を動かして解くようにして下さい.
アクティブ・ラーニング科目
Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文
Essay
小テストの実施
Quiz type test
ディベート・ディスカッション
Debate/Discussion
グループワーク
Group work
-
プレゼンテーション
Presentation
- 反転授業
Flipped classroom
-
その他(自由記述)
Other(Describe)
特になし
準備学習・復習
Preparation and review
抽象的な理論に不慣れな方も多いと思いますが,新しく学ぶ理論を良く理解するための最善の方法は,具体例を用いてたくさん考察及び,計算してみることです.各自,講義ノートの復習はもちろんのこと,類似の問題などを探したり自分で作ったりして積極的に試行錯誤して考えること.(準備学習:各回2時間程度,復習:各回4時間程度). 
成績評価方法
Performance grading
policy
前後期の期末試験及び,レポート等の評点により判定する.特に,正当な理由なく各期末試験を受験しない場合は成績を入点しない(単位が出ない)ので注意すること.
出席は履修の前提であるため,欠席が多ければ単位を取得できなくなる場合があります.また,出席状況で加点されることもありません。
[フィードバックの方法]
レポートなどの結果は採点のうえ,到達度評価までに返却する.
学修成果の評価
Evaluation of academic
achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation
教科書
Textbooks/Readings
・教科書を使用する場合は、MyKiTS(教科書販売サイト)から検索・購入可能ですので以下のURLにアクセスしてください。
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/
 
・Search and purchase the necessary textbooks from MyKiTS (textbook sales site) with the link below.
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/
参考書・その他資料
Reference and other materials
現在,線型代数学に関連する書籍は山のように出版されています.どれにも良い点悪い点などあるかと思います.以下に数学科の学生向けのいくつか参考書を掲げますが,実際にいくつか手に取って眺めてみて,自分に合うものを見つけるのが良いと思います.

(I) 平易かつ丁寧な解説で読みやすいもの.初学者向け.

 (1) 『線形代数入門』松阪和夫著、岩波書店、1980年発行、978-4000055567
 (2) 『線形代数学』川久保勝夫著、日本評論社、2010年発行、978-4535786547
(3) 『線形代数の基礎』川原雄作ほか著、共立出版、1994年発行、978-4320014763

(II) 理論重視のしっかりとした解説本.意欲的な学生,及び大学院進学者向け.

 (4) 『線形代数学』佐竹一郎著、裳華房、2015年発行、978-4785313166
 (5) 『理系のための 線型代数の基礎』永田雅宜著、紀伊國屋書店、1987年発行、978-4314004756
 (6) 『線形代数の世界 -抽象数学の入り口-』斎藤毅著、東京大学出版会、2007年発行、978-4130629577
 (7) 『線形代数学』齋藤正彦著、東京図書、2014年発行、978-4489021794


集合と写像に関しては,

 (1) 『集合・位相入門』松坂和夫著、岩波書店、2018年発行、978-4000298711

数学全般に関しては,

 (1) 『理工系の基礎 数学Ⅰ』小谷佳子・伊藤弘道ほか著、丸善出版、2018年発行、978-4621302491 


を参考にするとよいと思います.
授業計画
Class plan
前期

第1回  ガイダンス:勉強の仕方 / 平面内の一次変換と行列 / 行列の定義と演算 その1
 平面内の一次変換を記述する道具としての,行列の有用性を理解する.
第2回  行列の定義と演算 その2 / 転置行列
       行列の基本的な演算が計算できるようになる.
第3回  行列の変形
       行列の分割表示を理解する.行列の基本変形を利用して,階数を計算できるようになる.
第4回  正則行列と逆行列
       行列の基本変形を利用して逆行列を計算できるようになる.
第5回  連立一次方程式の解法 その1 [斉次系の場合]
       斉次連立一次方程式を,行列の基本変形を用いて解けるようになる.
第6回  連立一次方程式の解法 その2 [一般の場合]
       一般の連立一次方程式の可解性の判定や,解の記述ができるようになる.
第7回  置換とその符号 その1
       2次,3次の行列式の定義,置換の定義とその性質を理解する.
第8回  置換とその符号 その2
       偶置換,奇置換を理解し,置換の符号を計算できるようになる.
第9回  行列式の定義と性質 その1
       行列式の定義,及び,転置行列との関係や多重線形性を理解する.
第10回 行列式とその性質 その2
       行列の積と行列式の関係や,余因子展開を理解する.
第11回 行列式とその性質 その3
       余因子行列を用いた逆行列の記述や,クラーメルの公式を用いて連立一次方程式を解くことができるようになる.
第12回 行列式の幾何学的意味
   2次,3次の行列式の幾何学的意味を理解し,ヘロンの公式を行列式を用いて導く.
第13回 ベクトル空間と部分空間
ベクトル空間の定義を理解し,簡単な例を挙げられるようになる.
第14回 ベクトルの一次独立性と一次従属性
ベクトルの一次独立性を理解し、証明できるようになる.
第15回 到達度評価及び解説
これまでの理解度を試験により評価する

後期

第1回 前期試験の解答と前期の復習
前期の内容を復習し理解度を確認する .
第2回 ベクトル空間の復習 / 基底と次元 その1
ベクトル空間の基底と次元を理解する.
第3回 基底と次元 その2
一次独立なベクトルの最大個数が次元になることを理解する.基底変換行列を求められるようになる.
第4回 行列の階数
行列の階数を再定義し、それが基本変形の仕方によらず一意であることを理解する.
第5回 線形写像 その1
線形写像の定義を理解する.
第6回 線形写像 その2
線形写像の像と核の基底を求めらるようになる.
第7回 線形写像 その3
線形写像の表現行列を求められるようになる.
第8回 線形写像 その4
基底の変換によって、表現行列がどのように変換されるか理解する.
第9回 固有値と固有空間 その1
行列の固有値,固有ベクトルを求められるようになる.
第10回 固有値と固有空間 その2
   行列の固有値の性質を理解し,行列の対角化可能性の判定及び,対角化を計算できるようになる.
第11回 ケーリー・ハミルトンの定理とフロベニウスの定理
   行列の上三角化を用いて,ケーリー・ハミルトンの定理やフロベニウスの定理を導けるようになる.
第12回 内積空間 その1
内積空間や内積およびノルムの定義を理解し、それらの性質も理解する.
第13回 内積空間 その2
正規直交基底を理解し,グラム・シュミットの直交化法が使えるようになる.
第14回 実対称行列の対角化
  実対称行列を直交行列を用いて対角化できるようになる.
第15回 到達度評価及び解説
これまでの理解度を試験により評価する.
教職課程
Teacher-training course
本科目は、教育職員免許状取得(教科:数学)に必要な教科に関する科目の「代数学」区分に該当します。
ただし、教科に関する科目区分については、入学年度により異なるため、各自、入学年度または適用となる年度の学修簿により確認をしてください。
実務経験
Practical experience
特になし
教育用ソフトウェア
Educational software
特になし
備考
Remarks
上記は飽くまで全クラスを通じた大まかな予定であり,各クラスに応じて多少差が生じるかもしれません.ご了承ください.また,講義の期末試験については,統一した問題を全クラスで行う予定です.

本科目は数学の教科に関する科目の「代数学」に該当する科目です.

新型コロナウイルス感染症対策に応じて、授業内容に変更がある場合があります。
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