熱力学のシラバス情報
科目名称 Course title(Japanese) |
熱力学 | 科目番号 Course number |
15PHTSM201 | |
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科目名称(英語) Course title(English) |
Thermodynamics | |||
授業名称 Class name |
熱力学 |
教員名 | 住野 豊 |
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Instructor | Yutaka Sumino |
開講年度学期 | 2022年度 前期 |
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Year/Semester | 2022 First semester |
曜日時限 | 金曜2限 |
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Class hours | Friday 2nd period |
開講学科 Department |
理学部第一部 応用物理学科 |
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外国語のみの科目 (使用言語) Course in only foreign languages (languages) |
- |
単位 Course credit |
2.0 | 授業の主な実施形態 Main class format |
ブレンド型授業/Blended forma |
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概要 Descriptions |
ものを温める,温度を測るなど,我々は日常で熱に関する概念を用いている.しかしながら,目に見える速度や位置などと異なり「熱」という概念を正確に理解することは思いのほか難しく,歴史的にも複雑な経緯をたどり現在の理解にたどりついている.以上のような難しさがあるものの,熱力学は分かりうるマクロな物理法則のみを基礎として様々な予測を立てるという,推理小説のような面白さを含む学問であり,統計力学の基礎をなす重要な理論体系と言える.本講義ではこれらの熱力学の習得を行う. |
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目的 Objectives |
平衡の熱力学の理解を目指す.特にマクロな物理量により系の詳細に立ち入らずに,物理量同士の関係を見出すと言う熱力学の特徴を理解する.本学科のディプロマポリシー「物理学及びその応用分野を含めた科学についての十分な基礎学力」を身に付けることに相当する科目である。 |
到達目標 Outcomes |
状態量の概念,特に示量変数と示強変数の違いを理解しGibbs-Duchemの関係式を利用できる 熱力学の3法則を理解しサイクルの効率,仕事を計算できる エントロピーを状態量として理解し, 熱力学不等式を含む関係式の導出ができる 自由エネルギー間の関係性を理解しルジャンドル変換で相互変換できる 相転移の特徴,特に1次転移と2次転移を区別できる |
履修上の注意 Course notes prerequisites |
十分に復習をすること,また予め範囲に当たる教科書を一読することもお勧めする. |
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning) |
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課題に対する作文 Essay |
- | 小テストの実施 Quiz type test |
○ |
ディベート・ディスカッション Debate/Discussion |
- | グループワーク Group work |
- |
プレゼンテーション Presentation |
- | 反転授業 Flipped classroom |
○ |
その他(自由記述) Other(Describe) |
- |
準備学習・復習 Preparation and review |
具体的には各回毎に準備学習・復習に関して指示する.詳細は「授業計画」を参照すること. 講義時間までに講義動画を視聴しノート作成をすること.その後該当の内容に関してLetusを用いて質問コメントを作成することが課題となる. 講義時間中に対面で小レポート課題の解き方の解説を受ける. この小レポートを講義受講後火曜日までに提出する. 仮にコロナ対応でオンライン同期講義が行われた際にはカメラ,マイクが用いられる環境を整え,カメラを付けて参加する事をルールとする. |
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成績評価方法 Performance grading policy |
平常点と到達度評価の結果で評価する. 平常点としては,(オンライン動画に対する)質問・コメント,小レポート・中間評価の提出・成績を考慮する.配点としては毎週課されるレポートは提出に重きを置き30%, 2度課される中間評価はそれぞれ10 %と20 %, 到達度評価を40%とする. |
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement |
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている ・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation |
教科書 Textbooks/Readings |
・教科書を使用する場合は、MyKiTS(教科書販売サイト)から検索・購入可能ですので以下のURLにアクセスしてください。 https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ ・Search and purchase the necessary textbooks from MyKiTS (textbook sales site) with the link below. https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ |
参考書・その他資料 Reference and other materials |
朝永振一郎「物理学とは何だろうか」 (岩波新書) 978-4004200857 熱力学の歴史的経緯や,その勘所をつかむのによい良書.物理の歴史に関しても詳しくなれる. 田崎晴明 「熱力学=現代的な視点から」(培風館2000) 978-4563024321 指定の教科書(三宅哲 「熱力学」(裳華房))とは全く異なる視点から書かれた熱力学の教科書.熱力学を歴史では無く,操作に着目して構成している. 清水明「熱力学の基礎 上・下」(東京大学出版会) 978-4130626224 / 978-4130626231 同じく,全く異なる視点から書かれた熱力学の教科書.温度では無くエントロピーをベースとして公理論的に議論を行なう.理論が好きであれば一度は目を通すとよいと思われる. |
授業計画 Class plan |
第 1 回 : 熱力学の背景と歴史, 偏微分・全微分の基礎 第 2 回 : 偏微分・全微分の基礎, 熱接触と熱平衡 第 3 回 : 状態方程式,示量変数・示強変数 第 4 回 : 中間評価1(オンライン)と解説 第 5 回 : 熱力学第1法則 仕事・熱量の概念と内部エネルギー 第 6 回 : 熱力学第1法則 断熱変化 第 7 回 :カルノーサイクル と熱力学第2法則 第 8 回 :エントロピー 第 9 回 : 熱力学関数とルジャンドル変換 第 10 回 :中間評価2(オンライン)と解説 第 11 回 :平衡条件と熱力学関数 第 12 回 : 熱力学的不等式 第 13 回 :相平衡と化学平衡 第 14 回 :相転移 第 15 回 :到達度評価と解説 |
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教職課程 Teacher-training course |
本科目は、教育職員免許状取得(教科:理科)に必要な教科に関する科目の「物理学」区分に該当します。 ただし、教科に関する科目区分については、入学年度により異なるため、各自、入学年度または適用となる年度の学修簿により確認をしてください。 |
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実務経験 Practical experience |
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教育用ソフトウェア Educational software |
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備考 Remarks |
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9915C7P |