応用物理特別講義2のシラバス情報
科目名称 Course title(Japanese) |
応用物理特別講義2 | 科目番号 Course number |
15PHZZZ310 | |
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科目名称(英語) Course title(English) |
Selected Topics in Applied Physics 2 | |||
授業名称 Class name |
応用物理特別講義2 |
教員名 | 宮島 顕祐,岡村 総一郎,宮川 宣明,樋口 透,齋藤 智彦,荒木 修,中嶋 宇史,遠山 貴巳,住野 豊,伊藤 哲明,木下 健太郎,石原 淳,Mark Paul Sadgrove,村山 真理子 |
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Instructor |
開講年度学期 | 2022年度 後期 |
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Year/Semester |
曜日時限 | 火曜5限 |
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Class hours |
開講学科 Department |
理学部第一部 応用物理学科 |
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外国語のみの科目 (使用言語) Course in only foreign languages (languages) |
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単位 Course credit |
2.0 | 授業の主な実施形態 Main class format |
対面授業/On-site class |
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概要 Descriptions |
応用物理学科ならびに物理学科の研究室で行われている研究を分かりやすく紹介する。各分野における先端研究の動向を知ることで、物理学ならびにその応用に関する興味を高める。 |
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目的 Objectives |
応用物理に関する様々な研究分野の最先端科学の動向を知り、幅広い分野の研究や技術の理解を深める。本学科のディプロマ・ポリシーの定める『物理学及びその応用分野を含めた科学についての十分な基礎学力と高度な専門的知識』を得るための科目である。 |
到達目標 Outcomes |
各分野の動向を知ることによって卒業研究における研究室選択や今後の進路選択のための指針を得る。 |
履修上の注意 Course notes prerequisites |
第1回目にガイダンスを行い、履修にあたっての注意点等を連絡するので必ず出席すること。また、毎回レポートを提出してもらうので、筆記用具ならびにメモを持参すること。 |
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning) |
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課題に対する作文 Essay |
○ | 小テストの実施 Quiz type test |
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ディベート・ディスカッション Debate/Discussion |
- | グループワーク Group work |
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プレゼンテーション Presentation |
- | 反転授業 Flipped classroom |
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その他(自由記述) Other(Describe) |
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準備学習・復習 Preparation and review |
講義を聴いた後、理解を深めるためにしっかりと復習しておくこと. 予習・復習ともに4時間を必要とする。 |
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成績評価方法 Performance grading policy |
レポートで評価する。4回以上欠席した場合(ガイダンスは除く)は、不合格「D」とする。毎回のレポートは、担当回の教員が採点して点数をつける。 |
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement |
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている ・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation |
教科書 Textbooks/Readings |
・教科書を使用する場合は、MyKiTS(教科書販売サイト)から検索・購入可能ですので以下のURLにアクセスしてください。 https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ ・Search and purchase the necessary textbooks from MyKiTS (textbook sales site) with the link below. https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ |
参考書・その他資料 Reference and other materials |
各回ごとに必要に応じて指示される |
授業計画 Class plan |
1. ガイダンス(宮島) 履修上の注意点を説明するとともに、応用物理学科の理念、本講義の意義や位置付けについて説明する。 以下2-15は順不同。講義の順番はガイダンスの際に発表します。 2. Optical manipulation of nanomaterials(一部物理学科 Mark Paul Sadgrove) Optical manipulation uses the mechanical momentum of light, along with the energy of the induced dipole moment to move, trap, and control materials. Special challenges exist when these materials are in the nano-size regime (10~100 nm) requiring new techniques and bringing new possibilities. Because many useful materials, such as quantum emitters and biological particles, are in this size regime, this is a vital area of research. Here, I will discuss the principles of optical manipulation and discuss recent results from our laboratory in this fascinating area of modern optics. 3. 薄膜材料~作成技術とデバイス応用~(二部物理学科 村山 真理子) トランジスタの発明から三四半世紀の間にデバイスの微細化は目覚ましく進歩した。現在では、研究分野ではナノテクノロジーは一般的になり、産業分野では必要不可欠な技術となっている。本講義では、薄膜作成技術と半導体薄膜を用いた応用例について紹介する。 4. 認知神経科学(荒木) 脳は、膨大な入力から重要な情報を選択し、記憶や学習によって柔軟に環境に適応する。このダイナミックな情報処理メカニズムについて、最近の心理実験や数理モデルによる研究で分かってきたことを理解する。 5. スピントロニクスの基礎と応用(石原) 現在社会実装されているようなナノメートルサイズのデバイス内では電子の持つ電荷の自由度と同時にスピンの自由度も顕在化し、電気輸送と磁性が互いに影響を及ぼす効果が容易に観測される。これらを利用して既存デバイスの性能向上や新たな機能の創出を目指すスピントロニクス分野についてデバイスの実例を交えながら紹介する。 6. 磁性体・伝導体における核磁気共鳴(伊藤) 現代物理の大きなテーマである磁性体や強相関電子系の理解には、その中の電子スピンの振る舞いを解明することが重要であり、このための強力な実験手法である核磁気共鳴法を解説する。その応用として、有機磁性体・超伝導体に対しての核磁気共鳴研究を紹介する。 7. 応用物理とイノベーション(岡村) これまで、社会を大きく変革するイノベーションは、物理的な研究の応用から生み出されていることが多い。ここでは、焦電体、圧電体、強誘電体といった機能材料の研究とその社会実装に関する事例を紹介するとともに、我が国の産業が直面している課題について考える。 8. 今、なぜ次世代メモリが必要か(木下) 半導体メモリは時代の要請に応えて著しい微細化を遂げて来た。今、従来メモリは技術の壁に直面し、更なる微細化への適用性と高性能を併せ持つ、新原理に基づくメモリの研究開発が進められている。本講義では延命を狙う従来メモリと、次世代メモリの熾烈な開発競争について紹介する。 9. 強相関電子系の電子構造(齋藤) 巨大磁気抵抗物質、高温超伝導体、Li-Co電池・燃料電池電極等の、基礎・応用両面で重要な「強相関電子系」の物性を 理解する上で、電子構造とその測定方法である光電子分光法 がどのように貢献できるかを解説する。 10. 自己組織現象の物理学(住野) 非線形非平衡条件を課すことで系に生じる時空間のパターン形成現象に関して、多様な実例を挙げつつ背後の共通した数理構造を見いだす視点での研究を紹介する。また特に動く集団の巨視的振る舞い、アクティブマタマターに関しても実例を紹介する。 11. 強相関電子系の理論(遠山) 電子間に強いクーロン相互作用働く強相関電子系は、特異な量子相が出現する格好の舞台である。強相関電子系の基礎となる理論的な背景とともに、高温超伝導、トポロジカル量子相、非平衡量子現象など最新の話題について理論的側面から紹介する。 12. ソフトマテリアルの機能物性(中嶋) 強誘電性高分子やナノカーボン材料は、構成分子が複雑な多階層性を形成し、様々な機能を発現する。本講義では柔らかさを特徴にもつ機能材料の特徴と、エネルギーハーベスティングやスマートセンシング技術への新たな応用展開について紹介する。 13. ナノイオニクスデバイス(樋口) 酸化物半導体薄膜の電子-イオンの基本的な挙動(ナノイオニクス現象)を構造・電気特性の観点から説明する。また、ナノイオニクスデバイスの例として、常温作動する固体酸化物燃料電池と全固体リチウムイオン電池の研究についても紹介する。 14. 超伝導の物理(宮川) 現在、人類は深刻なエネルギー問題に直面している。この問題解決に貢献できる物質材料に超伝導体がある。本講義では、超伝導の基本的性質およびその性質を理解するために必要なLondon理論、GL理論およびBCS理論の概要を説明する。さらに、超伝導研究で最も大切な高温超伝導化に向けた最近の話題を紹介する。 15. 光技術と物性物理(宮島) 現在、我々の社会を支える科学技術の中で、光に関するものをピックアップし、本学科で学ぶ物性物理をベースに講義を行う。物性物理を学習する意義と科学技術発展へのアプローチについて説明できるようになる。 |
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教職課程 Teacher-training course |
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実務経験 Practical experience |
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教育用ソフトウェア Educational software |
COMSOLを使用した教材・資料を含む |
備考 Remarks |
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991532M |