応用コロイド化学のシラバス情報
科目名称 Course title(Japanese) |
応用コロイド化学 | 科目番号 Course number |
16CHPHC311 | |
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科目名称(英語) Course title(English) |
Applied Colloid Chemistry | |||
授業名称 Class name |
応用コロイド化学 |
教員名 | 大塚 英典 |
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Instructor |
開講年度学期 | 2022年度 後期 |
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Year/Semester |
曜日時限 | 木曜2限 |
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Class hours |
開講学科 Department |
理学部第一部化学科、応用化学科 理学部第二部化学科 |
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外国語のみの科目 (使用言語) Course in only foreign languages (languages) |
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単位 Course credit |
2.0 | 授業の主な実施形態 Main class format |
ハイフレックス型授業/Hybrid-Flexible format 対面授業/On-site class |
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概要 Descriptions |
原則的に前期開講のコロイド化学とは独立に内容を構成している。コロイド化学の基礎から出発し、さらに界面現象の基礎と応用のつながりを紹介する。「応用」の部分についてはコロイドを扱う主要企業からの出張講義や企業見学会の機会を設定する予定である。特に、次年度以降の研究生活につながるように研究の最前線の紹介を織り交ぜながら解説する。 化粧品他のトイレタリー製品や製薬、食品、塗料等は勿論の事、ファインケミカルや電池、有機EL等のエレクトロニクス関連分野においても、表面・界面、コロイド分散系のコントロールと評価が必須のスキルとなっている。本授業は、ミセル、分散・凝集を扱う材料分野を対象とした分散の基礎から最先端の実践までを網羅する内容である。 主に以下の視点から基礎から応用について講義を行う予定である。 ・医薬品・化粧品の中心的機能を担う界面活性剤や乳化剤の熱力学的理解 ・食品、インク・印刷、洗浄分野における分散・凝集機構の理解 ・環境浄化、排水処理、太陽電池などグリーンケミストリーとコロイド化学 ・高分子材料と生体との界面化学、その新薬開発や新規治療技術への応用 |
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目的 Objectives |
界面活性剤、乳化剤がミセル、分散・凝集現象を制御する中心的分子であることを理解し、これらの分子で形成される表面・界面物性を対象とした基礎から最先端の実践までを習得すること。 |
到達目標 Outcomes |
ミセル、分散・凝集現象を制御する中心的分子である界面活性剤、乳化剤について理解する。これらの分子で形成される表面・界面物性がどのように最先端材料に貢献しているかを理解する。 |
履修上の注意 Course notes prerequisites |
授業ごとに対面とオンラインを組み合わせる形式。受講者は演習課題への解答を期日までにLETUSから提出してください。 具体的な進め方はLETUSに公開するので常時参照しながら授業を受講すること。 |
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning) |
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課題に対する作文 Essay |
〇 | 小テストの実施 Quiz type test |
〇 |
ディベート・ディスカッション Debate/Discussion |
- | グループワーク Group work |
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プレゼンテーション Presentation |
- | 反転授業 Flipped classroom |
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その他(自由記述) Other(Describe) |
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準備学習・復習 Preparation and review |
・各回の授業前に1.5時間程度、指定した教科書の相当部分を読んでおくこと。 ・各回の講義内容を1.5時間程度復習し、授業中に配布されるプリントについて説明できるようにしておくこと。 |
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成績評価方法 Performance grading policy |
到達度評価、レポート(課題提出)、授業への出席状況で評価を行う ※ただし、受講しないなどの受講状況、およびレポート提出状況が悪い場合には減点する。 |
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement |
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている ・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation |
教科書 Textbooks/Readings |
・教科書を使用する場合は、MyKiTS(教科書販売サイト)から検索・購入可能ですので以下のURLにアクセスしてください。 https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ ・Search and purchase the necessary textbooks from MyKiTS (textbook sales site) with the link below. https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ |
参考書・その他資料 Reference and other materials |
1. バイオマテリアルサイエンス/石原一彦、畑中研一、山岡哲二、大矢裕一(共著)(東京化学同人)2003年 2.界面・コロイド化学の基礎/北原文雄(講談社) 3.命を守る材料~人工血管から再生医療の最先端へ~/東京理科大学出版センター編(東京書籍) 4.高分子の界面・コロイド科学/川口 正美 (著) (コロナ社) 5.分子間力と表面力(第3版)/近藤保・大島広行 訳(朝倉書店) |
授業計画 Class plan |
【1】講義概要、コロイド化学と産業界の接点 コロイドの分類と特性、高分子コロイド分散系の意義、サスペンジョン、エマルジョン、ミセル、リポソーム、膜などの材料物性やブラウン運動、拡散などのコロイド現象の復習 【2】界面活性剤の構造と物性 両親媒性の本質について理解・習得する 【3】高分子材料の種類と特徴 化学構造と分類、分子量、分子量分布について理解・習得する 【4】高分子溶液の物理化学 水溶液物性一般、自己会合性高分子について理解・習得する 【5】高分子表面 高分子表面作成法(キャスト、プラズマ、グラフト)について理解・習得する 【6】高分子コロイドの物理化学(I) 高分子ブラシ、表面エネルギー、親水・疎水性、両親媒性構造と組織化現象について理解・習得する 【7】高分子コロイドの物理化学(II) 高分子吸着層と吸着形態,,コロイド安定化効果、高分子ゲル、粘性・弾性挙動について理解・習得する 【8】化粧品における界面化学 顔料分散、ラテックス、マイクロカプセル,スキンケアに関する化粧品、UV防御と微粒子設計について理解・習得する 【9】食品における界面化学 エマルションにおける乳化剤と高分子の働き、乳化剤と乳化技術、ゾル・ゲルとその転移現象について理解・習得する 【10】医薬品における界面化学(I) 生体接触のもとで機能する材料の界面化学について理解・習得する 【11】医薬品における界面化学(II) 膜の透過現象とフィックの第1・2法則について理解・習得する 【12】金属コロイドの界面化学(I) 磁性微粒子、遷移金属ナノ粒子を中心とした,環境浄化・汚水処理分野へ の応用について理解・習得する 【13】金属コロイドの界面化学(II) 診断薬、免疫凝集反応、診断用ナノ微粒子、臨床化学分析とバイオセンサー、診断用高分子医薬について理解・習得する 【14】ドラッグデリバリーシステム(DDS) 薬物送達制御、がん細胞のイメージング技術、ターゲッティング技術、臨床治験の実際について理解・習得する 【15】まとめ 到達度評価と解説 これまでの理解度を試験によって評価する |
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教職課程 Teacher-training course |
本科目は、教育職員免許状取得(教科:理科)に必要な教科に関する科目の「化学」区分に該当します。 ただし、教科に関する科目区分については、入学年度により異なるため、各自、入学年度または適用となる年度の学修簿により確認をしてください。 |
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実務経験 Practical experience |
国立研究機関の研究員(化学系)における勤務経験を活かし、応用コロイド化学に関する講義を行う。 総合化学メーカーでの研究経験を活かし、応用コロイド化学に関する講義を行う。 |
教育用ソフトウェア Educational software |
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備考 Remarks |
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991343A |