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ウチウミ フミアキ
内海 文彰  教授
東京理科大学 薬学部 生命創薬科学科
プロフィール | 研究シーズ | 研究室紹介 | 担当授業(42件)
レフェリー付学術論文(57件) | その他著作(14件) | 著書(25件) | 学会発表(292件)
グループ バイオ
研究・技術キーワード 生化学、分子生物学、生物系薬学
研究・技術テーマ
  • DNA複製・修復及びミトコンドリア機能関連因子プロモーター領域の解析
  • インターフェロン応答性遺伝子の発現制御機構の解析
  • 種々の化合物によるテロメラーゼ活性制御因子制御法の開発
  • TATA-ボックスを含まないプロモーターの構築
  • TP53遺伝子発現制御機構の解析
研究・技術内容 これまでのヒト遺伝子発現制御領域の研究から、重複GGAAモチーフが細胞の機能に対して非常に重要な役割を持つことが判明した。DNA修復因子、インターフェロン応答性抗ウイルス因子をコードする遺伝子の5'-上流領域には、重複GGAAモチーフの存在する例が特に多い。いくつかの遺伝子はカロリー制限模倣薬物に応答するので、細胞寿命をコントロールするシステムにこの重複GGAAモチーフが関わっていると考えられる。カロリー制限はまた、がんの治療でも応用が期待されていおり、テロメアの伸長、保護、プロセッシングに関わるタンパク質をコードする遺伝子のうちいくつかは、重複GGAAモチーフに支配されている可能性がある。また、ミトコンドリア機能関連タンパク質等をコードする遺伝子の5'-上流領域に重複GGAAモチーフが見いだされる。ミトコンドリア機能特にクエン酸回路や電子伝達系等エネルギー産生は、細胞老化と発がん過程のどちらにも関係している可能性がある。クエン酸回路の進行は、細胞内NAD+/NADH比に依存しているので、細胞内NAD+/NADH比や重複GGAAモチーフ結合因子の転写活性を薬物によって変化させることができれば、老化とがんの予防が同時に可能である。
産業への利用 種々のDNA修復、インターフェロン応答あるいはミトコンドリア機能関連遺伝子の5'-上流領域をクローン化し、Luciferase発現ベクターに組み込んだプラスミドを構築する。特にhead-head結合して別の遺伝子とプロモーター領域を共有しているもの、クエン酸回路や電子伝達系で働く酵素をコードする遺伝子の5'-上流領域のクローン化を優先する予定である。既に多検体プロモーターアッセイ系は先行研究により確立されているので、培養細胞を用いて複数の遺伝子プロモーターの各種薬物に対する応答性を評価することが容易に行える。本研究では、薬物による細胞内NAD+/NADH比の変動についても同時に測定することによってミトコンドリア機能関連遺伝子プロモーター活性との相関性を議論することが目的であり、最終的には新規の老化/発がん予防薬を見出すことを目指している。天然の化合物、合成化学薬品共に候補となり得るが、細胞毒性の検討や薬物の精製や合成、構造解析等に関わる研究との融合が必要と考えられる。
可能な産学連携形態 共同研究、受託研究員受入、受託研究、技術相談および指導、国際的な産学連携への対応
具体的な産学連携形態内容 なし
その他所属研究機関 総合研究機構創薬フロンティア研究部門
所属研究室 薬学部・遺伝子制御学研究室
所有研究装置 PCR用サーマルサイクラー、遠心機など
SDGs
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