研究分野
- 物理化学 (電気化学、コロイド・界面化学)
- 機能物性化学 (センサー、電極触媒、抗酸化剤・抗癌剤)
- 高分子化学 (高分子金属錯体、電解重合、機能性高分子)
- 生体関連化学 (生体模倣化学、ヘムタンパク化学、ナノバイオテクノロジー)
研究職歴
1988-1993 東京理科大学 助手
1993-1998 東京理科大学 講師
1996-1997 (アメリカ)カリフォルニア工科大学 客員研究員
1996- (通商産業省工業技術院)物質工学工業技術研究所 流動研究員
1998-1999 千葉大学 非常勤講師
1998-2001 東京理科大学 助教授
2000-2001 茨城大学 非常勤講師
2000- 東京都立大学 非常勤講師
2001- 千葉大学 非常勤講師
2001- 東京理科大学 教授、 現在に至る
バイオミメティックアプローチによる活性酸素センサー、ならびに抗酸化・抗がん剤に関する研究
詳細はこちら(オレオサイエンスHP)
インタビュー
■なぜ宇宙の研究をすることになったか?
人間の病気の9割は活性酸素が原因のことが多く、活性酸素が出て炎症が起きたり、老化が起きたりする。病の大元となる活性酸素をなんとかすれば、人が健康に長生きできると思い、「活性酸素」に関する研究をしていました。
生体にある人工物質を100%化学合成で生成することで生体内にある活性酸素を計れるセンサーを開発し、抗酸化剤や抗がん剤をもって活性酸素に直接働きかけ、対処、消失できるような研究をしていたところ、センター長の向井千秋先生と出会いました。
まさに宇宙ステーションのようなストレスが高くなり、健康維持が非常に大事になるような場所ででも、人間が健康に生きる為に現在の研究が役立つという話を頂き、スペース・コロニー研究センターで、引き続き地上にも宇宙にも使える「活性酸素」の研究を続けることとなりました。
■研究開発した、あるいは、している技術をつかって宇宙で実現したいことは?
宇宙ステーションの中、あるいは月面などの宇宙空間での人間の健康を守りたい。
様々な病気の原因の大元である活性酸素を、直接対処することであらゆる病気に効果があることが特徴。
限定的な病気のみではなく、広範囲に渡りあらゆる病気に効果がある為、宇宙居住空間のような閉鎖的な空間でも、様々な薬剤や様々な病気の対処法を用意するのではなく簡単に健康を維持することが可能になるようにしたい。
■地上で実現したいことは?
日本は特に寿命が長い為、健康に長生きできるようにしたい。健康にということが大事で、健康なら人の暮らしが豊かになる。特に高齢者にこの技術を活用したいです。
血管にニードルを刺して血管を経由して活性酸素に到達させるため、人への負荷もあるので定期検診で測定できるようにしたい。
将来的にはウェアラブルデバイスのようなもので活性酸素を探すことができるようにしたい。
■研究していて印象に残ったこと・楽しいと感じたことは?
自分と同じ目的を持って研究している同士に出会えたことが喜びの一つです。病院の先生、向井千秋センター長もそうですが、同じ目的、気持ちを共有できたことが研究を進める原動力にもなりました。
また、学生が生き生きと楽しく研究に没頭する姿を見ることが幸せです。自分の意思で楽しく研究しているため、自分の研究に自信もあり、学会でどんどん発表して、受賞したりしている姿からはエネルギーをもらえます。