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2019.12.19 Thursday

北海道初!5GとAI技術による乳用牛の映像を用いた
個体管理システムの実証実験を開始
~乳用牛の個体識別と牛舎内での行動把握が可能に~

株式会社土谷製作所
株式会社構研エンジニアリング
国立大学法人帯広畜産大学
東京理科大学
株式会社NTTドコモ北海道支社


株式会社土谷製作所(以下、土谷製作所)、株式会社構研エンジニアリング(以下、構研エンジ)、国立大学法人帯広畜産大学(以下、帯広畜産大)、東京理科大学(以下、東京理科大)、株式会社NTTドコモ北海道支社(以下、ドコモ)は、乳用牛の効率的な管理を目的にAI技術を用いた「乳用牛の個体管理システム」(以下、本システム)の開発をめざし、帯広畜産大畜産フィールド科学センター内牛舎にて2019年12月19日(木)より実証実験(以下、本実証実験)を開始しました。本実証実験ではAIによる個体識別精度向上を進めるとともに、今後はデータ転送速度やレスポンスなどの本システムの実用性についても、ドコモが提供する5G※1を活用して検証する予定です。なお、本研究開発は、令和元年 経済産業省中小企業庁による「戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)」に採択された産学連携コンソーシアムとして推進しています。

近年、北海道の基幹産業である酪農業は担い手不足などにより酪農家戸数が減少する一方で、一戸あたりの乳用牛飼育頭数は増加傾向にあり、牛群管理にかかる酪農家の負担が大きいことが課題となっております。また、個体の管理は生産性向上において重要なファクターとなっておりますが、牛体へのハードウエア装着による個体管理方法はあるものの、その導入や保守作業には高額の費用がかかることから、安価で導入しやすい技術の開発が待望されています。
このような課題を解決するために、本システムは乳用牛撮影ボックス※2と牛舎カメラシステム(土谷製作所)で撮影した画像を、データサーバ(構研エンジ)に通信回線でアップロード(ドコモ)し、その画像データを乳用牛画像の解析処理技術(東京理科大学工学部情報工学科谷口研究室)で個体識別するとともに牛舎内での行動を時系列にデータベースに蓄積します。これを乳牛の健康状態評価(帯広畜大)の所見と突合して、異常行動(疾病や発情など)の早期発見に繋げます。さらに、将来的には収集した画像データをAI学習させることで、システムから自動的に牛の異常行動情報として酪農家に通報することをめざします。

本実証実験では、牛舎内に設置した2台のカメラにより5秒間隔で撮影した乳用牛群の大容量画像と乳用牛撮影ボックスから送られる2D、3D大容量データをサーバへアップロードし、本システムを活用して分析し、乳用牛各個体の認識と牛舎内での行動をデータベース化できるかを検証します。さらに、乳用牛の時間ごとの行動量や、採食回数、飲水回数などをリアルタイムで離れた場所にあるPCやスマートフォンでも把握可能であるかを確認します。
なお、本システムは利用者が簡単に導入できるよう、カメラや処理用PC、伝送システム(無線通信回線やルータ機器など)をパッケージ化し、2022年秋に提供を開始する予定です。

今後も5者は、本実証実験を通じて一次産業における各地域の課題解決をめざしてまいります。

※1 5Gを活用した実証実験は2020年2月より開始予定です。
※2 乳用牛のマスタデータ取得のためのカメラ組み込み済み枠です。

本件に関する報道機関からのお問い合わせ先

<システム全般> 株式会社土谷製作所
総務部 松浦
TEL:011-781-5883

株式会社構研エンジニアリング
技術管理部 保木
TEL:011-780-2811

国立大学法人帯広畜産大学
畜産フィールド科学センター
TEL:0155-49-5656

株式会社NTTドコモ 北海道支社
広報室 菅原・山谷・佐藤
TEL:011-242-6874

本システムおよび本実証実験概要

  1. 実証実験内容
  2. 牛舎に設置したカメラの映像を無線通信によりサーバへアップロードし、AIを利用することにより自動的に乳用牛の個体を識別し、行動情報を記録しビックデータとして蓄積します。本システムでは酪農家がパソコンやスマートフォンを用いて、リアルタイムに乳用牛の行動量や行動軌跡などの情報を場所の制約をうけることなく確認できることを目的にしています。

  3. 実証実験期間
  4. 2019年12月19日(木)~2021年12月末日(予定)

  5. 実証実験場所
  6. 帯広畜産大学畜産フィールド科学センター内 牛舎

  7. システム内容
  8. 「乳用牛の個体管理システム」(以下、本システム)は、乳用牛のマスタデータを作るための乳用牛撮影ボックスとフリーストール牛舎に複数台のカメラを設置するだけで、多頭飼育されている乳用牛の個体管理をすることが可能となります。乳用牛1頭1頭に専用のハードウエアを装着し、専用のリーダやソフトウエアなどを導入しなければいけなかった現状から比較すると、乳用牛の個体管理が比較的容易に実現できます。将来的には既存の乳用牛管理のシステム等と連携・連動することなども見据え、乳用牛個体管理のプラットフォームとなることをめざしております。


    <開発システム概要イメージ>

    <乳用牛撮影ボックス>

    <牛舎カメラ>

  9. 各者の役割
  10. 会社名 役割
    株式会社土谷製作所 システム全体の設計 ハード設計製作
    株式会社構研エンジニアリング 大量高速データを扱うサーバの機能設計
    国立大学法人帯広畜産大学 乳用牛の行動解析
    東京理科大学 乳用牛画像の解析処理技術の研究
    株式会社NTTドコモ北海道支社 5Gエリアの構築

  11. 今後のスケジュール(予定)
  12. 時期 2019年 2020年 2022年
    12月 2月
    取組内容 実証実験開始 実証実験における無線通信に5Gを活用 商用サービス提供開始予定

※ 乳用牛が自由に行動できる多頭飼育を目的にした牛舎構造です。

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お問い合わせ

東京理科大学 広報課

e-mail: koho(アットマーク)admin.tus.ac.jp

〒162-8601 東京都新宿区神楽坂1-3

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