教養教育センター主催セミナー「『英語ができる』とはどういうことか」を開催(9/12)

2020.10.06

9月12日(土)に教養教育センター主催 第4回セミナー「『英語ができる』とはどういうことか?」がZoomを用いて開催され、40名を超える教職員の参加がありました。

愼蒼健センター長の開会挨拶に続き、講師の東京大学教授 阿部公彦先生に「4技能を身につけるなら、脱4技能」のお題で講演いただきました。阿部先生は、形式主義的な「英語4技能均等主義」の問題点に触れた後、日本の英語教育が効果をあげるためには、まず「なぜ日本語母語話者は英語ができない」か、その理由をきちんと考えるところから始めるべきであると指摘。日本語話者が英語を修得するためには、日本語との関係において英語学習を組み立てることが必須であること、そのうえで「英語の運動感覚」を意識的に養っていくことの重要性について丁寧に説明いただきました。阿部先生がご著書やメディアで舌鋒鋭く展開されている英語教育政策批判は控えめで、英語と日本語というタイプの異なる2言語の音声上の癖に着目した、極めて具体的なお話でした。先生が自ら開発されたリスニング教材を用いての「英語の運動感覚」の解説は分かりやすく、とても実践的なセミナーとなりました。特に英語教員にとって参考になる点が多かったのではないでしょうか。

質疑応答では、講演内容についての質問だけでなく、専門学科・教養の枠を超えた英語教育にまつわる様々な悩みや疑問が飛び出し、白熱した議論は予定終了時刻を1時間近く延長してしまう程でした。

論客としての阿部先生から、英語教育政策批判の詳しいお話を直接聞けると期待した方もいらしたのでしょう。参加者からのアンケート回答の中には「知りたいと思っていた内容とちょっと方向性が違っていた」という声もありましたが、「英語教育、英語学習に関して、貴重なヒントをいただいた」、「大変ためになりました」などの感想が寄せられ、概ね好評でした。

今回のセミナーは講演だけでなく、キャンパスを問わず、専門学科と教養の教員間でコミュニケーションを図り、多方向的な情報交換と交流ができる貴重な場となりました。

コーディネータ・司会:松本 靖彦(理工学部教養教授)