セミナー「知のフロンティア」第10回を開催(10/1)

2020.10.12

10月1日(木)に、教養教育センターの主催により第10回「知のフロンティア」を、オンライン接続により開催しました。連続講座「オリンピックを学問する」の3回目にあたる今回は、神戸大学大学院国際文化学研究科教授の小笠原博毅先生をお招きし、「スポーツをオリンピックから取り戻す――賞味期限切れコンテンツから早く卒業するために」というタイトルでお話しいただき、学生・教職員あわせて40名の参加がありました。

小笠原先生の講演では、はじめに、スポーツはオリンピックと根源的に矛盾するという見解が示されました。スポーツにとってオリンピックは最高の舞台のひとつであるという「常識」にとらわれている参加者にとって、これは衝撃的なスタートだったのではないでしょうか。しかし、アスリートや関係者の具体的な証言・行動を踏まえた小笠原先生の解説は非常に説得的であり、講演が終わるころには、参加者は自らの「常識」を激しく揺り動かされたことと思います。当たり前だと思っていることを、一度、立ち止まって考えてみる。今回のテーマの設定意図は、まさにここにありました。

講演後には、Zoomのチャット機能を使った質問の時間を設けました。今回のセミナーも、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に資するため、前回までと同様オンラインでの開催としており、質疑応答の時間に一抹の不安がありましたが、それは杞憂に終わりました。参加者からは、補足説明を求める質問、反対意見を述べコメントを求める質問など熱心なやりとりが続き、小笠原先生は、その一つひとつに丁寧にご回答くださいました。

参加者からは、「当たり前と思っていることを再考する認識を得た」、「オリンピック開催の疑問視という、日常で問題としては考えられない「常識」を疑う視点の重要性を認識できた」などの感想が寄せられました。

現在も、キャンパス内で一堂に会する機会をもつことが難しい状況が続いています。しかし、3回にわたる連続講座をオンラインで開催した結果、初対面の参加者が集うオンライン・セミナーであっても、十分に企画意図を達することができるという確信を得ることができました。教養教育センターでは、今後も、学生の知的好奇心をくすぐるテーマを設定し、「知のフロンティア」を開催していきます。

 

司会 愼蒼健(工学部教養教授・教養教育センター長)