理学部第一部教養学科 大石教授がおすすめする本

紹介者
氏名:大石悦子 教授
所属:理学部第一部教養学科
専門:言語学(語用論)

 

本のタイトル等 この本をおすすめする理由
書籍名 :When We Were Orphans/わたしたちが孤児だったころ
著者名 :Kazuo Ishiguro/カズオ・イシグロ
出版社名:Faber & Faber、2000年/早川書房、2006年
2000年に出版されたKazuo Ishiguro 作品 When We Were Orphans とその翻訳。1930年ロンドンで活躍する探偵クリストファー・バンクスを苦しめ続ける事件―当時暮らしていた上海で彼の父親、続いて母親が行方不明になる。その謎が解き明かされていく。幼いクリストファーが「上海で最も優秀な探偵が一生懸命探しているのだから、父も母も見つかります」と力強く言うシーンが印象的。私は英語で読みましたが、比較的読みやすいです。
書籍名 :中原中也詩集
著者名 :中原中也
出版社名:思潮社、1975
1934年出版の『山羊の歌』、1938年出版『在りし日の歌』に収録の詩篇と未完詩篇を含む中原中也詩集。中也の詩は今読んでも、新鮮。言葉が意味と一体化し、道具になる前の、音とくっついた言葉の動きが感じられる。特に好きなのは「骨」というタイトルの詩(「ホラホラ、これが僕の骨だ、…」)。「(辛いこつた辛いこつた!)」を読むと今の時代のことを言っているように感じる。手に入りやすいものとしては2000年出版の新潮文庫『中原中也詩集』や2007年出版の角川ソフィア文庫『中原中也全詩集』があり、未完詩篇の入っているものがいいと思います。
書籍名 :The Collected Poems of Dylan Thomas 1934-1952
著者名 :Dylan Thomas
出版社名:J. M. Dent & Sons、1952年(初版)
ディラン・トーマスは英国ウェールズ出身の詩人・作家。Do not go gentle into that good night(「あのやさしい夜の中へおとなしく入ってはいけない」)が収録されている。この詩の Rage, rage against the dying of the light.(「死滅してゆく光に向かって 怒り狂え 怒り狂え」)は忘れられない一節。若い時は読んでなんとなくいいと思っただけだったが、今読むと心に響く。『ディラントーマス詩集』(松浦直己訳、彌生書房)など邦訳がある。手に入りやすいのは The Collected Poems of Dylan Thomas (2016, George Weidenfeld & Nicholson)。