理学部第一部教養学科 張替講師がおすすめする本

紹介者
氏名:張替涼子 講師
所属:理学部第一部教養学科
専門:近世英文学、書物学

 

本のタイトル等 この本をおすすめする理由
書籍名 :デカメロン
著者名 :ボッカッチョ著、平川祐弘訳
出版社名:河出書房新社、2012年
1348年、イタリアでペストが流行し、約9万のフィレンツェの人口が3万ほどに減ったと言われています。命の危機と儚さを経験したボッカッチョがこの作品で描くのは、生きる喜びとエネルギー溢れる生命力。1348年のイタリアを舞台に、ペストから自主隔離をした男女10人が退屈を紛らわすために1日に1つずつお話を語ります。コロナ鬱も吹き飛ばしてくれるほどの天真爛漫な物語の世界をどうぞお楽しみください。大部の書物と恐れることなかれ。それぞれのお話は数ページと短いし、目次にはそれぞれの話のキャプションが掲載されています。まずは2日目のお話から始めるのはいかがでしょう?2日目のテーマは「散々な目に遭いながら、予想外な目出度い結末を迎えた人の話」です。
書籍名 :フランケンシュタイン
著者名 :メアリー・シェリー著 小林章夫訳
出版社名:光文社、2010年
フランケンシュタインという名前を一度は耳にしたことがあるでしょう。でも、まさか怪物の名前だと思っていませんよね?フランケンシュタイン博士は自らの手で自らがコントロールすることのできない存在を作り出してしまいます。一般にこの創造物のおぞましさが注目されることが多いですが、この作品の魅力は、一方的な視点での単一の解釈を許さないことにあります。創造主に名前すら与えられずに見捨てられた「怪物」、弱きものを助ける「怪物」、隣人を愛する「怪物」、罪の無い人を殺める「怪物」。物語の語り手が替わるたびに、読者は全く別の物語に遭遇することとなります。科学技術の発展に携わる人だけではなく、その恩恵に預かる誰もが読むべき必読の書です。
書籍名 :世界でさいしょのプログラマー(Ada’s Ideas
著者名 :フィオナ・ロビンソン作、せなあいこ訳
出版社名:評論社、2017年
エイダ・ラブレスをご存知ですか?世界で初めてのコンピューター・プログラマーと言われている女性です。彼女の旧姓はエイダ・バイロン。そう、彼女は英国の最も有名な詩人の一人、バイロン卿の娘です。この絵本はエイダの人生を子供向けに簡単に紹介したもので、彼女が開発した「ベルヌーイ数」の計算方法も宝探しに例えてわかりやすく解説されています。コンピューターが開発される100年も前から、絵や音楽もプログラムできると考えていたエイダ。科学的な研究には専門的な知識だけではなく、様々な事象への興味と想像力が必要であることを教えてくれる一冊です。簡単な英語で書かれていますので、是非原著にチャレンジしてみてください。