センターについて

東京理科大学の教養教育の持続的な発展及び質の向上に資することを目的として、2018年4月に教育支援機構教養教育センターを新設しました。

Object目的

教養教育センターは、東京理科大学における教養教育の充実に係る企画を立案及び実施し、各学部及び研究科の教養教育に係る活動と連携するとともに、教養及び教養教育に関する調査及び研究を総合的に行うことにより、本学の教養教育の持続的な発展及び質の向上に資することを目的としています。

Activity活動内容

(1)教養教育の在り方の検討及び提案に関すること
(2)教養教育に係る情報の共有に関すること
(3)教養教育に係るカリキュラムの点検、評価、改善及び実施に関すること
(4)教養及び教養教育に係る調査及び研究に関すること
(5)教養教育に係るファカルティ・ディベロップメントの企画の立案及び実施に関すること
(6)教養教育と専門教育の連携及び協力に関すること
(7)センターの点検、評価及び改善に関すること
(8)その他教養教育に関すること

Messageご挨拶


東京理科大学教育支援機構 教養教育センター長

愼 蒼健

教養教育の目指すべき理念・目標は何なのでしょうか。この基本的な問いに対して、明確な共通理解は存在しません。しかし、教養教育論の歴史を遡ってみると、等閑視されてしまった理念の存在が浮かび上がってきます。敗戦後に誕生した新制大学の教養教育に導入されたモデルはアメリカ型の「一般教育」であり、その理念は「民主主義社会を担う市民の育成」でした。敗戦後日本では旧制大学における「行き過ぎた専門主義」の閉鎖性と同質性に対する批判意識から、自律的・批判的「市民」を育てるというミッションが教養教育に託されたのです。教養教育に対しては多様な意見が存在しますが、私はこの歴史的原点を忘れてはいけないと考えています。
専門主義の閉鎖性と同質性は、一心不乱にルーティン化された仕事を効率的に実行するためには有効な特性として機能するかもしれません。しかし、現代社会においては問題解決のため異なる専門分野の人たちや、異なる価値観や歴史的・文化的背景を持つ人たちと協働する機会がいたるところに存在しています。また、科学研究や技術開発の現場における新しい発見やイノベーションに繋がる視点が、日常化されたルーティンの「外」からもたらされたという歴史的事例は数多く知られています。大学教育が専門教育と教養教育から成り立つことは今も昔も変わりませんが、「行き過ぎた専門主義」に風穴を開ける「外」からの視点は高度な専門知識を備えた(備えていく)者にとって必要不可欠なものだと言えるのではないでしょうか。私自身も科学史を専攻し、近代の東アジア医学史という非常に狭い専門分野を研究する者ですが、専門外の領域からの視点、さらには学問の外からの問いかけの重要性を実感しながら研究を続けています。
このように考えてみると、市民の育成を目指して出発した教養教育がやるべきことは明確なのかもしれません。それは、専門教育を受ける学生の中に、「もう一人の自分」すなわち「思考の同伴者」を育てていくことではないでしょうか。そのためには、人文学・社会科学・自然科学の多様な知と出会い、異なる価値観や歴史的文化的背景を持つ人たちと出会うことが決定的に重要です。しかし、この出会いから異なる価値観を受け入れる「寛大さ」を身につけるには「時間」(成熟)と、そして自らを開放する「勇気」(若さ)が必要です。学生たちに勇気を奨励し、短期的目標の達成に向けて「前のめり」になろうとする姿勢を矯正することが、私たちに求められています。
教養教育センターは専門学科、学部教養組織と連携しながら、「思考の同伴者」育成のために様々な提言、ときにはセンター独自のプログラムを提供していきます。

Contents具体的な活動内容

①センター科目の開講に向けた検討
各学部で開講している領域・分野以外の科目を、センターで独自に開講することの検討等
 
②センターと学部教養との連携方法の確立
センターと各学部教養との連携方法の検討等

③全学共通科目の検証・見直し
現在開講している全学共通科目(科学技術と社会、生命科学、知的財産、特別教養講義)の検証・見直し
 
④教養教育の目標、ポリシー、一般教養科目の5つの科目区分等に沿ったカリキュラムとするための方策の検討・提案
5つの科目区分に沿った科目配置となっているかの検証等
 
⑤ポリシー等に掲げる能力を学生が適切に獲得するための方策の検討・提案
履修モデルの検討等
 
⑥シンポジウム、セミナー、研究会等の開催
教育、FD、研究に関するシンポジウム等の開催