火災科学専攻

専攻紹介

「火災科学」という学問領域は、現代社会の中ではあらゆる分野を包含しています。すなわち工学分野である建築学、都市計画学、理学分野である物理学、化学の学問の基礎を理解し、火災そのものの現象面を把握することに加えて、火災安全のための規制を社会の成熟度に適合するよう、どのような運営をするかなど社会的な問題点まで見通せる能力が必要になります。特に、急速な発展を遂げているアジア諸国からの留学生については、自国の火災安全の状況を国際的視野から見通せる能力を持つことが求められます。

このため、以下に示すように物理・化学、人間工学、火災実験・演習などの(1)火災の基礎理論・実践領域や火災現象や建築学などの「(2)設計実務型火災安全技術領域」に加えて、「法規制学概論」などの「(3)行政実務型火災安全技術領域」の科目を配し、社会科学的視野から問題解決する能力の育成も可能なカリキュラムを構成しています。

(1) 火災の基礎理論・実践領域
火災に伴う発熱や煙流動などの現象を扱う「火災物理・化学概論1・2」、避難や消火活動などの火災時の人間行動・安全を扱う「人間安全工学概論1・2」、そしてリスク同定に不可欠な火災科学を実践する大型実験施設を活用した実習である「火災実験」並びに火災科学に係わる数値計算やシミュレーションの演習である「火災演習」で構成されています。

(2) 設計実務型火災安全技術領域
火災に伴う各種現象を予測し、その影響を評価するために必要な理論や技術を教授する科目で構成されています。「火災現象特論」では熱移動、火炎・火災プリューム、燃焼や難燃処理などの現象、「防災設備設計特論」では防災設備の設計並びに作動予測手法、「避難安全設計特論」では主に建築物における避難計画と建物火災時の避難安全評価、「材料設計概論」では防火材料や耐火被覆材料等、「構造耐火設計特論」では建築物の主要構造部の耐火設計、「火災流体力学特論」では火災現象に関する数値流体力学、「建築防災設計演習」では空間設計における安全性評価への火災安全工学の適用の演習を扱っています。

(3) 行政実務型火災安全技術領域
火災リスクの動向、建築・都市・交通などの安全・安心な基盤整備維持に求められる災害の統計分析や社会施策や法規制の基礎を教授する科目で構成されています。「火災鑑定概論」では火災原因や火源域、火災発達状況の推定、「消防防災学特論」では消防防災の役割と具体的な施策、「建築防災学概論」、「都市防災学特論」では建築災害、都市災害とその対策、「リスク分析・安全性評価特論」では統計分析やリスク事象のカテゴリー化、定量化、「法規制学概論」では社会規制の基礎と火災に関する規制の現状と在り方、「防火法令特論」では防火に関連する法規制の在り方とその実際を扱っています。

授業科目表(修士課程)

専門分野(部門) 授業科目 単位 履修方法 履修年次
火災の基礎理論・実践領域 火災物理・化学概論1 2 必修 1又は2
人間安全工学概論1 2 必修 1又は2
火災実験 2 選択必修(1) 1又は2
火災演習 2 選択必修(1) 1又は2
火災物理・化学概論2 2 選択 1又は2
人間安全工学概論2 2 選択 1又は2
消火科学特論 2 選択 1又は2
化学火災特論 2 選択 1又は2
設計実務型火災安全技術領域 火災現象特論 2 選択 1又は2
防災設備設計特論 2 選択 1又は2
避難安全設計特論 2 選択 1又は2
材料設計概論 2 選択 1又は2
構造耐火設計特論 2 選択 1又は2
火災流体力学特論 2 選択 1又は2
建築防災設計演習 2 選択 1又は2
行政実務型火災安全技術領域 火災鑑定概論 2 選択 1又は2
消防防災学特論 2 選択 1又は2
建築防災学概論 2 選択 1又は2
都市防災学特論 2 選択 1又は2
リスク分析・安全性評価特論 2 選択 1又は2
法規制学概論 2 選択 1又は2
防火法令特論 2 選択 1又は2
共通 火災科学特別研究1A 4 必修 1
火災科学特別研究1B 4 必修 1
火災科学特別研究2A 4 必修 2
火災科学特別研究2B 4 必修 2
教養 防災科学概論 2 選択必修(2) 1又は2
Academic English 1 2 選択必修(2) 1又は2
科学文化概論 2 選択必修(2) 1又は2
知財情報科学 1 選択必修(2) 1又は2
環境安全科学 1 選択必修(2) 1又は2
Academic English 2 2 選択必修(2) 1又は2
知的財産特論 2 選択必修(2) 1又は2
サイエンス・ライティング 2 選択必修(2) 1又は2
科学者・技術者の倫理 1 選択必修(2) 1又は2

※科目の内容など詳細情報については「シラバス」からご覧いただけます。

平成29年度 大学院要覧 修士課程修了所要単位数
必修科目20単位と選択必修科目4単位以上を含めて32単位以上修得しなければならない。
選択必修については、選択必修(1)から2単位、選択必修(2)から2単位を選択すること。
ただし教養に配置されている科目のうち修了要件の単位として含めることができるのは2単位までとする。

授業科目表(博士後期課程)

専門分野(部門) 授業科目 単位 履修方法 履修年次
火災科学研究発表演習 1 必修 1~3
火災科学研究技法演習 1 必修 1~3
火災科学研究論文演習 1 必修 1~3
火災科学博士研究1A 3 必修 1~3
火災科学博士研究1B 4 必修 1~3
火災科学博士研究2A 5 必修 1~3
火災科学博士研究2B 5 必修 1~3
火災科学博士研究3A 5 必修 1~3
火災科学博士研究3B 5 必修 1~3
平成29年度 大学院要覧 博士後期課程修了要件
必修科目30単位を修得しなければならない。

教員一覧

専攻部門 担当教員 研究分野
国際火災科学研究科 教授 池田 憲一 耐火構造、耐火設計、火害診断、構造設計
教授 市村 志朗 スポーツ科学、衛生学公衆衛生学
教授 大宮 喜文 建築防災計画、避難行動、煙制御、延焼機構
教授 河野 守 建築構造・材料、火災安全工学、構造信頼性
教授 萩原 一郎 避難計画、建築物の火災安全設計、性能規定
教授 松原 美之 安全工学、静電気災害、化学火災
教授 松山 賢 火災・燃焼工学、熱流体、消火理論、計測工学
准教授 水野 雅之 火災時の人間行動、避難安全、避難シミュレーション
講師 柳田 信也 行動生理学、運動生理学

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