月本 光俊

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ツキモト ミツトシ

月本 光俊教授

TSUKIMOTO Mitsutoshi

東京理科大学 薬学部 薬学科

月本研究室(放射線生命科学)

連絡先 〒278-8510  千葉県野田市山崎2641
TEL : 04-7124-1501 (代表)
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出身大学
出身大学院
取得学位
静岡県立大学  博士(薬学)  課程
研究経歴 2003-2006 P2X7受容体活性化を介した細胞死誘導機構に関する研究に従事 
2006-2007 低線量放射線照射による自己免疫疾患改善効果
2007-2021 放射線生物影響におけるATP受容体の関与
研究職歴
研究キーワード 放射線生物学、ATP受容体、免疫学
研究分野
生物系薬学 (放射線生物学, ATP受容体、免疫学)
研究課題
1. 放射線誘発プリン受容体介在型細胞間情報伝達の解明とがん治療への応用, 2. プリン受容体をターゲットにした新規免疫抑制剤・抗炎症剤の開発
受賞
2020年 6月 3日
公益目的事業4 第5回研究助成金 がんの予防及び診断と治療に関する基礎的研究に対する研究助成
2018年 6月 1日
Highlighted paper selected by Editor-in-Chief および Featured Article選定
2015年 7月 6日
武田科学振興財団 2015年度薬学系研究奨励
2014年 1月 22日
優秀研究者奨励賞
2013年 11月 26日
日本薬学会 奨励賞
2007年 4月 27日
笹川科学研究助成
学会活動
2020年 8月 ~ 2021年 4月 13日
日本放射線影響学会 論文紹介企画小委員会委員
2015年 10月 1日 ~ 2023年 9月 30日
大学等放射線施設協議会 常議員
客員教授
専攻分野 放射化学
研究分野 放射線生物学
放射線ダメージからの防護や医療への応用のためには、放射線による生体影響のメカニズムを解明する必要があります。本研究室では、薬学ならではの着眼点で放射線の生物への影響について研究した結果、放射線誘発プリン介在型細胞間情報伝達という新しいメカニズムを発見しました。現在、この発見を元に放射線がん治療の高効率化への応用を試みています。
研究テーマ
  1. 低線量放射線による自己免疫疾患病態改善効果

    複数の自己免疫疾患モデルマウス(MRL-lpr/lpr, CIA, EAE)に対し低線量放射線を全身照射することにより、病態改善および寿命延長効果が認められた。その機構として、炎症性サイトカイン産生低下のほか、自己免疫を抑制する「制御性T細胞」が誘導されることを世界で初めて報告した。(科研費若手スタートアップ採択課題)

  2. 放射線生物影響におけるプリン受容体の関与

    ATPは細胞内におけるエネルギー供与体としてだけでなく、細胞間シグナル分子としての側面を持つ。様々なストレス刺激によって細胞は細胞外へATPやUTPなどのヌクレオチドを放出する。放出されたATP等は細胞膜上のプリン受容体を介して様々な生理作用を発現する。一方、最近、放射線照射による生物影響において照射された細胞のみならず、その近傍の非照射細胞にも作用(バイスタンダー効果)が及ぶことが報告され、放射線二次的副作用(血管新生・転移促進)への関与が示唆された。我々は、このバイスタンダー効果においてATP放出およびプリン受容体活性化が関与することを明らかにした。このことは放射線による二次的血管新生・転移促進を防止する薬剤の開発にもつながると考え、より詳細な研究を進めている。(原子力基礎基盤戦略研究イニシアティブ採択課題)

  3. 免疫細胞、がん細胞におけるATPのエキソサイトーシスとプリン受容体活性化によるオートクラインループ

    マクロファージ、T細胞の両細胞に発現するプリン受容体をターゲットにした強力な免疫抑制剤・抗炎症薬の開発を行っている。我々は、これまでに、T細胞の活性化にATPのエキソサイトーシスとP2Y6,P2X7受容体活性化が重要であることを初めて明らかにした。また、マクロファージの活性化についてもATPエキソサイトーシスとP2Y11受容体活性化によるオートクラインループが重要であることを初めて明らかにし、P2Y11受容体阻害薬はマウスにおいても免疫抑制作用があることを発見した。さらに、肺がん細胞がTGF-βによって形態変化し(上皮間葉転換EMT)、運動能が亢進する過程において、ATPのエキソサイトーシス・P2X7受容体活性化といったオートクラインループが重要であることも初めて発見しました。これらの細胞活性化過程におけるATPエキソサイトーシスを介したオートクラインループの研究は、世界でもトップクラスです。

  4. P2X7受容体の生理機能の解析と敗血症治療への応用

    P2X7受容体は、マクロファージや樹状細胞、T細胞などの免疫細胞に高発現し、活性化により炎症性サイトカインIL-1βやIL-18の産生を誘導し、炎症に関与することが知られている。敗血症は、高サイトカイン血症を呈し、多臓器不全やショック症状によって死に至ることが多い重篤な疾患であり、その有効な治療法の開発が求められている。本研究では、新規抗炎症薬の創製を目的とし、敗血症におけるP2X7受容体の役割を明らかにし、新規治療薬としての可能性について研究しています(科研費若手研究B、基盤C)。

  5. 放射線による癌転移能亢進メカニズムの解明

    放射線治療は、QOLが高い有効ながん治療法であるが、治療期間の後半では、残存したがん細胞が加速再増殖による治療抵抗性や高転移性などの高悪性度プロファイルを獲得してしまう。再発や転移を防止し、がんを根治させるためには、この高悪性度プロファイル獲得メカニズムを解明し、その鍵となる分子の阻害薬を創出することが望まれるが、未だそのメカニズムは明らかでない。本研究では、TRPV1チャネルなどに着目し、放射線によるがん細胞の高転移能獲得メカニズムを検討している。