板場研究室

指導教員
板場 綾子 講師  
専攻
多元環の表現論,非可換代数幾何学
キーワード
代数学
テーマ例
❶多元環の表現論、特に多元環のコホモロジー論の研究 ❷非可換代数学
概要
多元環のホッホシルトコホモロジーは、多元環の森田同値, 森田型安定同値、導来同値の不変量の一つであることから、多元環の表現論の立場からも興味ある対象として近年盛んに研究されている。しかし、個々の多元環に対してこれらを決定することは容易ではなく、その計算方法も確立されているわけではないが、自身は有限次元多元環、特にクイバーで表される多元環であれば具体計算する技術を習得している。現在、単項多元環およびKoszul 多元環に対しては、ホッホシルトコホモロジーの計算に必要な両側射影分解の公式は得られているが、高範囲をカバーできるような公式を作ることを目標としている。 非可換代数幾何学は量子射影平面の座標環である3次元AS-regular 代数を分類したことから始まった。一般にコシュール AS-regular 代数は、コシュール双対を取ることにより、 有限次元多元環の表現論の重要な考察対象である。コシュールなフロベニウス多元環と対応することが知られている。この定理により、非可換代数幾何学と多元環の表現論は密接に関わっていることが見て取れる。 この他にも多くの関係があることが分かってきており、今後この関連を調べていくことが目標である。