| センター長 | 基礎工学部電子応用工学科 教授 山本 学 |
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| 研究内容 | ホログラフィ技術による次世代記録媒体作製技術および四次元流体計測技術の開発。 |
| 目的 | ホログラフィ技術を用いて大容量の次世代記録媒体(ROM)の作製の作製と、界面近傍の四次元流体技術の確立を行うことを目的とします。 |
| メンバー | メンバーリストはこちらから |
1. センターとプロジェクトの概要
先端ホログラフィ技術研究開発センターにおけるプロジェクト名は、「ホログラフィ技術による次世代記録媒体作製技術および四次元流体計測技術の開発」となります。この概要は、ホログラフィによる記録媒体の作製、転写、記録・再生を行う「ホログラフィックメモリ構築グループ」と、四次元の流体計測を行う「ホログラフィ応用計測グループ」の2グループからなります。前者のグループでは、高精度なROM(Read Only Memory:読込みのみの記録媒体)の作製を目指して、ナノオーダーの形状創製が可能な電子ビーム露光法により原盤を作製し、これを樹脂へ転写することにより大量生産技術を確立することを目標とします。後者のグループでは、界面付近での流体の流れを観察するために導波路ホログラムを用いた計測技術を確立することを目標とします。これは、導波路にレーザーを入射させ垂直方向から他媒質へ漏れ出す光を用いたもので、界面の流体計測を可能にします。
2. プロジェクトの背景と目的
ホログラフィが発明(1947年)されてから永い年月が経ちますが、実用になっているもの、あるいは実際に使用可能な技術になっているものは少ない状況です。実用化されているものは、紙幣やクレジットカードの偽造防止の銀色のシールなど、数えるほどしかなく、一方、実用化はされていないが、ホログラム応用研究としては、三次元ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ用光学素子、ホログラフィックメモリ、ホログラム計測技術などがあります。また、これら応用の研究者人口も世界的に見て、決して多いとは言えない状況であります。この原因は、ホログラムが位相情報を持っており、通常の光学デバイスの研究などに比べて難易度が高いためであります。しかし、ホログラム応用研究は難しいけれども、利用可能、実用化まで達成できれば、今までに無い強力な技術、デバイスとなり得ます。
以上の背景から、本プロジェクトの研究の目的は以下のようになります。
1.ホログラフィを用いたメモリ技術を実用可能なレベルまで引き上げること。特に本プロジェクトでは、光技術でのみ
実現可能な大容量ROM媒体の作製技術を確立する。 → ホログラフィックメモリ作製技術の構築
2.ホログラフィ技術を用いて未解明の流体挙動を明確にすること。
本プロジェクトでは、高精度な樹脂流動の解明を行うとともに、特に界面での流体の挙動を明らかにする。 → ホログラフィ応用流体計測技術の開発
3. ホログラフィックメモリ構築グループの概要
現在、大容量記録媒体のROMとしては、DVDやブルーレイディスクが使用されている。しかし、最近3Dテレビ、3D映画等が実用化され、さらなる記録密度向上が必要となってきている。これを可能にする技術として、ホログラフィックメモリがある。ROMの場合、高密度化のためには微細加工技術が必要である。また、ROMの円盤上にパターン形成するためには、回転方向にパターンを作製する必要がある。ホログラフィの場合、情報量が多いため、パターンの線幅・高さともにナノオーダーの形状精度が必要となっている。上記のように回転方向にナノの精度でパターン幅、高さを制御した技術・装置は、現時点で確立されていない。本テーマでは、回転方向にナノパターンが作製できるように、真空中でディスクを回転させながら電子ビーム露光法でメモリROMを作製する。
ナノメートルオーダーの微細パターンの形成は、電子ビーム露光法により作製できる。下図の上の写真は、実際に電子ビーム露光法で作製した、100nm未満で深さが違うパターンの例である。このようにホログラフィックメモリに必要な、微細で深さ変化させた原盤作製技術は有しているが、これをディスク上に形成する技術と、転写による量産技術の開発が必要となる。そのため研究内容としては以下のようになる。
1.記録用ホログラフィの生成とディスク上に書き込むパターンを計算。
2.真空中回転ステージと電子ビーム露光によりディスク上に溝を作製。
3.溝が作製されたディスクを樹脂に転写
4.樹脂に転写されたパターンから、ホログラム再生を行い、動作確認。
4. ホログラフィ応用計測グループの概要
自然界や産業界で現れる流れや、 それに伴う熱・物質の輸送現象は、空間的な広がりを持った渦構造に支配されることが多く、 これらの流動を把握することは、物理的メカニズムの解明、数値予測モデルの開発、人為的な制御手法の構築などに極めて重要である。このような流体の流れを計測する方法として、流体の動きを妨げないような微小粒子を混ぜ、その粒子の挙動を画像で追う方法(PIV:Particle Image Velocimetry)がある。しかし、この手法では、平面情報が得られるだけである。この問題点を解決したのが、ホログラフィを用いたPIV手法である。この手法によって、マイクロ領域の三次元の流体の流れを追うことに成功している。本研究ではホログラフィを用いて界面付近の計測技術を開発し、界面付近の挙動を計測する。
5. おわりに
本センターでは、前進の次世代フォトニック応用研究部門から、オンリーワンの世界初のホログラフィ技術を開発してきた。センター化にともない、さらに難易度の高い技術の構築を目指すとともに、二つのグループが相互に連携してシナジー効果を持って研究を遂行してゆく。











