研究部門・研究センター等の紹介

インテリジェントシステム研究部門

部門長  理工学部 電気電子情報工学科 教授 兵庫 明 
研究内容 医療・宇宙応用向けヒューマンライクで自律性を持つインテリジェントシステムの構築 
目的 種々の工学技術と理学の融合により、医療・宇宙応用に向けたヒューマンライクで自律性を持つ人に優しいインテリジェントシステムの実現に関する研究を行い、人類・社会に貢献することを目的としています。 
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【研究成果ハイライト2016】

部門で取り組んでいる研究内容の一部を以下に紹介いたします。

医療応用に向けた基礎研究

インテリジェントシステムを医療に応用するための基礎研究を行っています。ここでは主として次の5点について研究を実施しています。

  • 生体情報のセンシングとヘルスケア

生体インピーダンスなどをセンシングし、それらから種々の生体情報を抽出し、医療・福祉・ヘルスケアに供します。

  • ウェアラブル情報機器用電波通信システム

身体に装着した(ウェアラブル)情報機器のUWB(Ultra WideBand)を用いたPANワイヤレス通信システムや、UWB対応のアンテナの研究開発を行います。

  • 体内埋込み機器へのエネルギーの供給や情報伝送システムの研究開発

体内埋込み型人工心臓システムやカプセル型内視鏡システムへのエネルギーの供給や情報伝送システムの検討、ならびに回路の検討を行います。

  • 電磁波の癌診断や治療への応用に関する研究

マイクロ波などの電磁波を照射し、その反射特性や透過特性から乳がんの早期発見・診断を行う方法を研究開発します。また、電磁波を利用した温熱治療などに関する研究開発も行います。

  • ワイヤレスエネルギー供給システムに関する研究

携帯機器や装着機器などへの電力供給について、電磁誘導や電磁波の形でワイヤレスにエネルギー供給できるシステムの研究を行います。

宇宙システムの自律化に向けた研究

宇宙機の果たすべきミッションが多様で複雑になるに従い、宇宙機の制御系には高い知能と自律化が求められています。しかし、地上での機器と異なり、質量・容積に強い制約があるため、高機能化への対応には使用するデバイスの高機能化が求められます。ここでは主として、衛星の統合制御計算機や自律分散型ロボットに用いる演算システムやセンサシステムを対象にして、最新デバイスの適応の可能性について検討することで、どの程度の小型化が可能となるかなどを検討しています。

ハードウェアの小型化、高周波化、省電力化に関する研究

インテリジェントシステムを医療や宇宙での機器に応用する場合には、先の2つの研究課題でも要求されているように、機器の小型化、省電力化、さらには、大容量伝送や高速動作のための高周波化が求められます。このため、ここでは主として以下の研究を行っています。

  • 高周波アナログ回路の研究

今後のインテリジェントシステムに必要な大容量データ通信のための高周波回路や無線LAN用の低雑音増幅器やミキサなどを含むGHz帯の高周波フロントエンドの研究・開発を行います。

  • 低電圧・低消費電力回路

今後、電池動作や省電力動作が必要不可欠となるため1.5V以下で動作する回路やより省電力で動作する回路を研究し、開発します。

  • 回路の集積回路化

システムの超小型化のため、必要な回路をすべて集積化し、一つの集積回路で実現するための手法について研究しています(図1)。

  • アナログ・ディジタル変換回路(ADC)およびディジタル・アナログ変換回路(DAC)

センサなどからのアナログ信号をディジタル信号に変換するADC回路や、その逆にディジタル信号をアナログ信号に変換するDAC回路についての高性能化について研究しています。

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図1  試作した集積回路(IC)のチップ写真 (縦5mm×横5mm)

インテリジェントシステムを支える通信方式とネットワークに関する研究

データを効率的に送受信するための、アンテナ、伝送路、信号処理回路、さらには、通信方式などに関する研究を行います。

インテリジェントシステムを支えるエネルギーシステムに関する研究

地域での生活とエネルギーシステムに焦点をあて、分散エネルギーシステムの評価モデルおよび温暖化対策としての地域交通システムのあり方に関して研究を行います。これらは、体内埋め込み装置などの医療応用において低消費電力化が要求されるシステムへも適応できるものと考えられます。

ハードウェアシステムをよりフレキシブルにまた自律的に動作させるためのソフトウェアおよび理論の研究

ハードウェアをより効率的に動作させるためのソフトウェア、プログラミング言語や情報理論などを研究することでインテリジェントシステムを基礎から支えます。

今後の展開

工学技術と理学を融合し、医療・宇宙応用に向けたインテリジェントシステム構築のために各要素技術のさらなる向上とシステム化を目指します。

部門長からのメッセージ

当部門は、2016年4月より改組し、医療や宇宙へのシステム応用を目指して再スタートいたしました。実力ある研究陣と設備により、現在までの数多くの価値ある研究成果をより一層向上・融合させ、医療・宇宙応用に向けたヒューマンライクで自律性を持った、そして人に優しいインテリジェントシステムの実現に向けた研究開発に取り組んでいます。

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