| センター長 | 薬学部 薬学科 教授 武田健 |
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| 研究内容 | 環境と次世代健康科学に関する研究を行い、疾患原因解明と予防に向けた先進的研究を行う。 |
| 目的 | 近年、人々を取り巻く社会環境や生活環境は大きく変わってきており、それに伴い、健康に悪影響を及ぼす新たな要因が出てきている。特に環境要因が子どもの成長・発達にもたらす影響に関して、国内外で大きな問題になっている。当センターでは、大気環境中のナノ粒子をはじめとする環境要因が次世代の免疫・アレルギー、さらに脳や肺、肝臓、腎臓等の代謝・機能に及ぼす影響を調べ、次世代の子どもが健康に生活できる社会を築くための戦略的研究基盤を形成する。 |
| メンバー | メンバーリストはこちらから |
本研究センターは2011年度文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業に採用され、5年間のプロジェクトとしてスタートした。
目標
当センターでは、次世代の子どもが健康に生活できる社会を築くための戦略的研究基盤を形成することを目標とする。そのため理工系総合大学の叡智を結集し、外部研究機関の協力を得ながら次世代の健全な成長発達が保証される環境を確保すること、さらに運動、栄養がもたらす健康影響を明らかにし、その予防(治療)や健康増進法を確立する。
今後の展開
環境中のナノ粒子が原因や背景因子になる次世代の子どもの疾病を予防し、国民の健康を増進すると共に、自動車産業、ナノテクノロジー産業の健全な発展を促す。当センターでは、意図的・非意図的に生産されるナノ粒子(ナノマテリアル)の健康への影響、特に次世代への影響を解明し、その克服法を開発する。それにより、次世代の健全な成長発達が保証される環境を確保することを目指す。
期待される本センターの研究成果
1)ナノマテリアルの次世代への健康影響に注目している諸外国の研究機関はまだほとんどない。そのような現状の中で、すでに我々は一定の成果を得ている。ここに結成した新チームでさらに世界をリードする環境次世代健康影響の研究を展開できることを期待している。
2)最近増加している子どものアレルギーや自己免疫疾患、脳神経疾患、若年性の生活習慣病などの環境要因を明らかにするとともに、その病理・分子的基盤を明らかにし、対処法を確立することが期待される。
3)霊長類(サル)を用いたモデル実験系において、排ガス由来の微粒子及び様々なナノマテリアルが次世代に及ぼす影響を明らかにし、ヒトへの外挿可能なデータを得るとともに、その対処法を確立することを目指す。
4)日常の生活環境には様々なナノ粒子が非意図的に産生され、環境中に放出されている。主にディーゼル排ガスやタバコ煙中に含まれるナノ粒子の性状を解析し、ナノ粒子の次世代への健康影響を明らかにする。その他の微粒子発生源から出されるナノマテリアルの性状及び作用を解析することにより、子ども及び次世代への健康影響の解明が期待される。
5)環境要因による次世代健康影響を予防するため、運動、栄養が果たす役割を明らかにする。また、症状が現れる発達初期にそのプロセスを薬で調整することにより疾病の予防法を見出すことを目指す。
センターにおける研究の意義
当センターが掲げた目標は、従来型の医学研究や環境研究を通して達成することはできない。ナノマテリアルの健康科学という基礎的学問(ナノスケールの物性学、化学、分析学、毒性学、病理学、分子生物学)と新たな視点からの次世代健康科学(免疫学、栄養学、運動学、薬学、医学)の学問的融合が必要である。その過程で当センターは、総合理系大学の特徴を活かした新しい境界・複合領域の学問の発展と若手研究者の育成を目標とする。一連の研究により、次世代の子ども達が健康に生きるための環境を創出したい。
センター設置の背景
近年、環境要因が子どもの成長・発達にもたらす影響については国内外で問題になっている。環境省では、子どもの健康と環境に関する全国的な疫学調査(エコチル調査、15年間)が平成22年度から開始されている。この調査の目的は、「胎児期から小児期にかけて、環境因子が、妊娠・生殖、先天奇形、精神神経発達、免疫・アレルギー、代謝・内分泌系等に影響を与えているのではないか」という仮説の検証である。
当センター長らは、先に文部科学省私学研究助成事業学術フロンティアにおいて、ナノ粒子健康科学の研究を実施した。その結果、環境中に放出されたナノ粒子やナノテクノロジーの基盤材料として生産されるナノマテリアルが妊娠中の母体から仔に移行し、様々な健康影響を及ぼすことを動物実験系により明らかにした。
ナノ粒子(ナノマテリアル)が次世代の健康に及ぼす影響の実体をさらに明らかにすることに加え、運動や栄養が子どもの健康や発達にいかに影響を及ぼすかを明らかにするために、学内からは薬学研究科をはじめ他研究科の専攻分野の異なる研究者が参集して環境次世代健康科学研究センターを設立、連携して研究を推進することにした。学外からは、ナノ粒子健康科学研究センターにおける共同研究で実績を挙げた臨床医学・病理学研究者(菅又昌雄栃木臨床病理研究所長)をはじめ多くの優れた研究者が本プロジェクトに参加している。
センター長からのメッセージ
本センターの活動を通して、未来の子ども達が安全で安心な生活をおくれるような環境を創出することに貢献したい。











