東京理科大学では、女子中高生の皆さんに科学の面白さと奥深さを知ってもらうために「科学のマドンナ」プロジェクトを実施しています。「女性ならではの科学」をテーマに講演会や実験、女子大学生との交流などが行われる企画も、今年で10年目。今回は、2017年11月12日に神楽坂キャンパスで開催された、株式会社ちふれ化粧品とのコラボ企画「秋のマドンナ」の様子をレポートします!
私がご案内します!
東京理科大学
理学部第一部
応用化学科
4年
島貫 あかねさん
プロジェクトリーダーを務める工学部教養 松本和子教授によるあいさつでは、理系の女性が活躍する場がさらに広まっていることや、「科学の魅力を知ってもらいたい」というプロジェクトへの思いが語られました。「参加者同士や講師、大学生と交流をしましょう」という言葉に、来場した中高生たちの期待も高まります。
ちふれ化粧品の女性研究者3 名より、ちふれ化粧品の展開ブランドや事業指針について説明いただきました。皮膚の構造やターンオーバーといった生理学の話や「なぜ化粧をするのか?」といった化粧品の役割についての専門的な話を聞いた参加者たちは「考えたこともなかった!」という驚きの声を上げていました。
乳化技術を応用してつくられている化粧品。実験では、乳化剤を使用しクリームを試作してみました。
材料をそれぞれ加熱し、油相と水相をへらで混ぜ合わせていきます。
水浴につけ、クリームが冷えるまでさらにゆっくり混ぜていきます。
中心部分が35度になったら完成!試作品は容器に入れて持ち帰りました。
各班ごとに異なる使用感の化粧品を試作し、別の班のものと比べてみます。一番しっとりするものはどれ?
クエン酸や精製水などの材料を正確にはかり、かくはん棒で混ぜ合わせます。
班ごとに試作品が完成したら、ボトル容器に移し替え、別の班に配ります。
完成品の使用感を比較し、さっぱりする順番に並べ替え、班ごとに発表し合いました。
実験の後は再びちふれ化粧品の女性研究者3名に、化粧品ができるまでの流れを解説いただきました。化粧品は企画、製造、品質検査など多くの工程を経て世に出ており、多くの理系分野の学びが役立っていることがわかりました。また、3名のそれぞれのキャリアや仕事のやりがいに関しても語っていただきました。
「化粧品開発は、女性が活躍できる仕事。一緒に興味を追求していきましょう。」
「理系に進めば、論理的な考え方や物事へ能動的に取り組む姿勢が身につきますよ!」
「興味を持ったら何でもチャレンジしましょう。その経験が仕事にも生きてきますよ。」
「科学のマドンナ」プロジェクトは、「女性ならではの科学」を武器として、強いプロ意識のもとに新たな科学・技術を創出する人材の育成を目指しています。そのために、理科をもっと身近なものにする道筋を3段階に分け、「10年後の自分に目覚める」手助けを試みています。