資料館スタッフブログ

次元を越えていく星

こんにちは。I.Y.です。企画展が始まってから今まで、図録作りに追われていました。ここに勤め始めてからかなりコンテンツ作製能力が上がった気がします。一般向けの文、動画編集、Illustratorなどソフトウェアの使い方、個人の技量もそうですが、チームとしてもいい経験が出来ているなと、一段落した今感じています。

さてさて、企画展が始まってまもなく、10月22日にワークショップ『ゾムツールによる大型多面体製作』が催されました。講師をしてくださったのはジャパンゾムクラブの日野雅之先生です。イメージミッション木鏡社さんが提供してくださったゾムツールを使って、地面に置くと腰辺りまでこようかという大型の多面体模型をみんなで協力して作りました。僕は助手を務めたわけですが、ゾム(たくさん穴が空いた球)とスティックの数を数えるのが大変でした。なんてったってスティックの数は全部で1740本もあったのですから。

グループに分かれてパーツをそれぞれで作り、中心核となる正十二面体にそれらを段階的に付けていくことで、約3時間程で星形百二十胞体が出来上がりました。この三次元模型、見れば見れほどすごいんです。多次元からの投影による形がいたるところに隠れていて(もちろん法則性があります)、構成される120個の正十二面体から意外な図形が姿を表します。正五角形、正二十面体、菱形三十面体、自分なりに軸を定めて観ると本当にいろいろな図形が現れます。全然飽きません。

完成した模型は企画展開催中展示されています。バッハのピアノ音楽が流れる部屋に置いてあります。数学的な美しさが詰まった音楽を聞きながら、次元を越えた形を見せてくれる大きな模型をいろいろな角度から眺めていると、これが人生にとって至高な時間なのではとさえ感じます。皆さん是非この部屋にいらしてください。

staff
ワークショップ後の一枚
hikarishokubai
意外と難しいゾムツール
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