資料館スタッフブログ

機械式計算機の解体ショー

1923年に大本虎次郎さんが、手回し計算器の代名詞ともいえる「タイガー計算機」を作ってから約90年が経ちました。その外観の美しさばかりでなく、機械技術の発展と歴史が詰まっています。手回し計算器は現代の高い機械技術の源になっており、今「産業文化財」として見直されてきているのです。

当館では、11月25日(日)にタイガー計算機の解体ショーを行いました。どうしてハンドルを回すだけで桁がスムーズに上がって計算することができるのか。謎だらけのタイガー計算機を解体することで、その複雑で精巧な仕組みを理解することができます。

私も解体の様子を見るのは初めてでしたが、ドライバーや金槌を手際よく使いあっという間にバラバラにされていく様子に驚きました。さらに、その一つひとつの部品が絶妙な噛み合わせによって計算ができているという実感が沸き、感動しました。

お客様からは、「昔実際に使っていたので「チン」という音が懐かしい。」「タイガー計算機を見た事はあったが、どのような仕組みで動いているのか気になっていたのでこのような機会があって嬉しい。」というような声をいただきました。いずれも古き良きこの機械式計算機に興味をもっていただいて嬉しく思います。

タイガー計算器の体験は開館日であれば常時できますのでの来館された場合は、お気軽に学生スタッフの方までお声かけください。また、企画展「宇宙実験展」も来月13日(木)までとなっておりますので、お見逃しのないようお願いいたします。

タイガー計算器

渡邉祐三氏による解体の実演


タイガー計算器

多くのお客様にご見学いただきました