応用数学専攻

専攻紹介

21世紀における科学技術の急速な進歩に伴い、社会において、数学系の学部卒業生や修士課程修了生への需要が高まっています。これを受けて、確かな数学的・論理的思考力をもち、ますます多様化する知識基盤社会での科学技術の進歩に対して、状況を的確に把握・分析して、自らの思考力で柔軟に対応できる研究者、技術者、教員を育成するため、応用数学専攻が設置されました。

本専攻は、統計科学・計算数学・情報数理の3つの専門分野から構成されています。3分野はそれぞれが独立した存在ではなく、相互に関連し補完し合うものです。

統計科学分野は、不確定な現象を解析・予測する手法を探求する研究領域です。大量のデータの中から本質的な情報を取り出して分析・解析するために不可欠な手法として、統計学・確率論について学習・研究します。
計算数学分野は、自然科学や社会科学の様々な現象を理解するための計算理論を探究する研究領域です。計算アルゴリズムの設計・ソフトウェア開発などに関する理論と応用について学習・研究します。
情報数理分野は、情報の数学的本質を探究する研究領域です。急速に発展する情報技術を数学的側面から支えるための理論と応用について学習・研究します。

修士課程では、知識基盤社会を多様に支える高度で知的な素養のある人材の育成を視野に入れながら、研究者・技術者の育成と高度専門職業人の育成の両方に重点をおいて、人間性豊かな教養と高い倫理観を備え、応用数学に関する専門的知識・技能を有し、社会のさまざまな場面における数学的考察においてリーダーシップを発揮できる人材を育成します。

博士後期課程では、創造性豊かな優れた研究・開発能力を持つ研究者等の育成、高度な専門的知識・能力を持つ高度専門職業人の育成、確かな教育能力と研究能力を兼ね備えた大学教員の育成に重点を置いています。修士課程の人材育成目標に加え、自らの研究分野の深化・発展・開拓のため「問題設定能力」及び「問題解決能力」を備えた人材を育成します。

理念・目的・教育目標

科学技術が急速に進歩している現代社会において、科学技術の急速な発展に柔軟に対処するには、数学的・論理的思考力が必要不可欠であるとの理念の下、科学技術と密接に関連した数学について高度な知識を有し、論理的思考に基づいてその知識を応用することにより、科学の発展に寄与できる人材を育成するとともに、創造的研究能力を有する応用数学の諸分野における研究者を育成することを目的とします。この目的を達成するために、数学における「統計科学」、「計算数学」、「情報数理」の3つの学問領域における最先端の専門教育を行い、高度の研究能力と、その基礎となる豊かな学識をそなえ、応用数学の分野で自立して独創的な研究活動を行い、この分野の学問・技術を先導し発展させる能力を備えた研究者・教育者・技術者の育成を教育目標とします。

教育課程

修士課程

学部教育で培った数学的・論理的思考力を基礎に、数学の応用に関する専門的知識・技能や研究推進能力を総合的に修得できるカリキュラム作りに努めました。また、各々の分野に関する十分な専門的知識と共に、幅広い視野や科学技術者として自立するために必要な能力や技法を修得できる科目を体系的に設置しています。

必修科目
3つの専門分野で、「特別研究1」、「特別研究2」が1年次及び2年次に必修となっています。ここでは、指導教員のもとゼミ形式の授業を通じて修士論文を作成します。さらに、これらの科目においては文献研究を通じて先行研究や関連領域の研究に関する知識を修得します。学生は、当該専門分野に関する専門的知識が修得できるとともに、一般教養も含む関連領域に関する幅広い知識や自立した研究者・技術者として必要な能力・技法についても修得できます。
選択科目
選択科目として、統計科学分野に7科目、計算数学分野に5科目、情報数理分野に5科目が1年次及び2年次に配されています。これにより主たる専門分野以外の分野についても選択科目として履修することが可能です。また、3分野に共通な「特別講義1」、「特別講義2」を履修することによって、一般教養も含む関連領域に関する幅広い知識を修得する事ができます。

博士後期課程

修士課程のコースワークで学び得た知識・スキルと研究推進能力を礎として、さらなる高度な専門的知識やスキルの修得、一般教養も含む広い視野をもって研究を行う研究推進力を育成することを主眼にしています。研究活動に専念できるよう博士論文作成のための研究指導科目(統計数理研究1、2、3・計算数理研究1、2、3・情報数理研究1、2、3)を柱とした編成とし、学位の水準を確保した上で、標準修業年限内での学位授与が行われるよう配慮しています。

授業科目表(修士課程)

下記の科目表以外に数学連絡協議会の加盟校で開講している科目を履修できます。

科目区分 専門分野(部門) 授業科目 単位 履修方法 履修年次
専門科目 統計科学 統計学特論1 2 選択 1又は2
統計学特論2 2 選択 1又は2
応用統計学特論1 2 選択 1又は2
応用統計学特論2 2 選択 1又は2
応用確率論特論 2 選択 1又は2
年金数理1 2 選択 1又は2
年金数理2 2 選択 1又は2
特別研究1 8 必修 1
特別研究2 8 必修 2
計算数学 数値解析学特論1 2 選択 1又は2
数値解析学特論2 2 選択 1又は2
最適化理論特論 2 選択 1又は2
応用解析学特論1 2 選択 1又は2
応用解析学特論2 2 選択 1又は2
特別研究1 8 必修 1
特別研究2 8 必修 2
情報数理 情報理論特論 2 選択 1又は2
離散数学特論 2 選択 1又は2
記号処理特論 2 選択 1又は2
計算機科学特論 2 選択 1又は2
特別研究1 8 必修 1
特別研究2 8 必修 2
共通 特別講義1 2 選択 1又は2
特別講義2 2 選択 1又は2
一般教養科目 教養(共通) 知財情報科学 1 選択必修 1又は2
環境安全科学 1 選択必修 1又は2
科学者・技術者の倫理 1 選択必修 1又は2
知的財産特論 2 選択必修 1又は2
科学文化概論 2 選択必修 1又は2
サイエンス・ライティング 2 選択必修 1又は2
Academic English 1 2 選択必修 1又は2
Academic English 2 2 選択必修 1又は2
ウォーターサイエンス特論 2 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の世界1 1 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の世界2 1 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の最前線1 1 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の最前線2 1 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の未来1 1 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の未来2 1 選択必修 1又は2
実践的リーダシップを学ぶ 2 選択必修 1又は2
コミュニケーション英語講座1 1 1又は2
コミュニケーション英語講座2 1 1又は2
英語プレゼンテーション講座 1 選択 1又は2
英語Writing講座 1 1又は2
実践英語講座1 1 1又は2
実践英語講座2 1 1又は2
教養(他分野) 科学文化特論 2 選択 1又は2
科学技術社会論 2 選択 1又は2
科学史特論 2 選択 1又は2

※コミュニケーション英語講座1/2、英語Writing講座、実践英語講座1/2は修了単位には含めない。

※科目の内容など詳細情報については「シラバス」からご覧いただけます。

平成30年度 大学院要覧 修士課程修了要件
以下(1)~(3)を全て満たし、合計30単位以上を修得すること。
  1. 専門必修科目「特別研究1」及び「特別研究2」16単位を修得すること。
  2. 専門科目群の専門選択科目を10単位以上修得すること。
  3. 教養(共通)選択必修科目2単位以上を含めた一般教養科目4単位を修得すること。ただし、4単位を超えて修得した単位は修了所要単位に含めない。

授業科目表(博士後期課程)

科目区分 専門分野(部門) 授業科目 単位 履修方法 履修年次
専門科目 統計科学 統計数理研究1 10 選択必修 1
統計数理研究2 10 選択必修 1~3
統計数理研究3 10 選択必修 1~3
計算数学 計算数理研究1 10 選択必修 1
計算数理研究2 10 選択必修 1~3
計算数理研究3 10 選択必修 1~3
情報数理 情報数理研究1 10 選択必修 1
情報数理研究2 10 選択必修 1~3
情報数理研究3 10 選択必修 1~3
共通 応用数学特論 1 必修 1
一般教養科目 教養(共通) 知財情報科学 1 選択必修 1~3
環境安全科学 1 選択必修 1~3
科学者・技術者の倫理 1 選択必修 1~3
知的財産特論 2 選択必修 1~3
科学文化概論 2 選択必修 1~3
サイエンス・ライティング 2 選択必修 1~3
Academic English 1 2 選択必修 1~3
Academic English 2 2 選択必修 1~3
ウォーターサイエンス特論 2 選択必修 1~3
物理学から見る理学の世界1 1 選択必修 1~3
物理学から見る理学の世界2 1 選択必修 1~3
物理学から見る理学の最前線1 1 選択必修 1~3
物理学から見る理学の最前線2 1 選択必修 1~3
物理学から見る理学の未来1 1 選択必修 1~3
物理学から見る理学の未来2 1 選択必修 1~3
実践的リーダシップを学ぶ 2 選択必修 1~3
コミュニケーション英語講座1 1 1~3
コミュニケーション英語講座2 1 1~3
英語プレゼンテーション講座 1 選択 1~3
英語Writing講座 1 1~3
実践英語講座1 1 1~3
実践英語講座2 1 1~3
教養(他分野) 科学文化特論 2 選択 1~3
科学技術社会論 2 選択 1~3
科学史特論 2 選択 1~3
代数学特論(一) 2 選択 1~3
代数学特論(二) 2 選択 1~3
代数学特論(三) 2 選択 1~3
代数学特論(四) 2 選択 1~3
整数論(一) 2 選択 1~3
整数論(二) 2 選択 1~3
代数幾何学 2 選択 1~3
特異点論 2 選択 1~3
幾何学特論(一) 2 選択 1~3
幾何学特論(二) 2 選択 1~3
微分幾何学特論(一) 2 選択 1~3
微分幾何学特論(二) 2 選択 1~3
位相幾何学(一) 2 選択 1~3
位相幾何学(二) 2 選択 1~3
シンプレクティック幾何学(一) 2 選択 1~3
シンプレクティック幾何学(二) 2 選択 1~3
ゲージ理論(一) 2 選択 1~3
ゲージ理論(二) 2 選択 1~3
解析学特論(一) 2 選択 1~3
解析学特論(二) 2 選択 1~3
解析学特論(三) 2 選択 1~3
微分方程式特論(一) 2 選択 1~3
微分方程式特論(二) 2 選択 1~3
偏微分方程式論 2 選択 1~3
実関数論(一) 2 選択 1~3
実関数論(二) 2 選択 1~3
関数論 2 選択 1~3
関数解析学特論(一) 2 選択 1~3
関数解析学特論(二) 2 選択 1~3
応用解析学特論(一) 2 選択 1~3
応用解析学特論(二) 2 選択 1~3
確率論特論 2 選択 1~3
統計学特論(一) 2 選択 1~3

※コミュニケーション英語講座1/2、英語Writing講座、実践英語講座1/2は修了単位には含めない。

※科目の内容など詳細情報については「シラバス」からご覧いただけます。

平成30年度 大学院要覧 博士後期課程修了要件
  1. 以下(1)~(3)を全て満たし、合計34単位以上を修得すること。
    1. 専門選択必修科目から、自己の指導教員が担当する授業科目1~3を3科目30単位修得すること。
    2. 教養(共通)選択必修科目2単位以上を含めた一般教養科目4単位を修得すること。ただし、4単位を超えて修得した単位は修了所要単位に含めない
  2. 修士課程在籍時に単位修得している科目の履修は認めない。

教員一覧

専攻部門 担当教員 研究分野
統計科学 教授 瀬尾 隆 多変量解析
教授 橋口 博樹 数理統計
教授 宮岡 悦良 応用統計
准教授 黒沢 健 応用確率
准教授 村上 秀俊 数理統計
計算数学 教授 石渡 恵美子 数値解析
教授 矢部 博 数理計画法
准教授 小笠原 英穂 数値的最適化
情報数理 教授 江川 嘉美 離散数学
教授 佐藤 洋祐 計算機代数
教授 関川 浩 計算機代数
准教授 小谷 佳子 離散数学
准教授 柳田 昌宏 情報数学

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