イノベーション専攻

専攻紹介

二つの専門職学位課程の専攻は開設当初、好評をもって社会に受け入れられ、その卒業生も既に相当数の規模に累積しています。そうした教育の累積の中から、専門職学位課程での教育研究をさらに深めたいというニーズが本研究科の修了生のみならず、日本社会の中に相当量存在していることをわれわれは感じさせられてきました。それはグローバルな規模でのイノベーションの推進に直結した応用性の高い実践知を体系化し、理論研究として深く掘り下げることのできる高度の知見と能力を兼ね備えた人材の育成へのニーズです。

その社会的ニーズに応えるために、博士後期課程を本研究科の中に創設することが必要です。但し、専門職大学院の枠組みの中には、博士後期課程の制度そのものは用意されていません。したがって、「イノベーション専攻」という博士後期課程のみの新しい専攻を、既存の二つの専門職学位課程の専攻に加えて第三の専攻として設置し、理工学の理論を企業・産業の場で実践するための深い知を教育研究する場としています。

この新しい専攻の設置は、本学全体の理念である「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」に合致するものです。この理念の今日的意義は、「人間性との調和並びに社会の諸問題を視野に捉えた科学技術の発展」であり、既に本学では理工学分野で多くの博士後期課程をもつ研究科・専攻が設置されています。本研究科のイノベーション専攻もまた、こうした理工学分野での本学の伝統に則り、それをさらに今日的に補完・発展させるものです。
イノベーション専攻では、イノベーションが技術をベースに社会の中に起きる際には、主に三つのプロセスを経由すると捉えています。

第一に、イノベーションを必要とする社会的ニーズのコンセプトを、イノベーターが認識しあるいは創造し、そしてそのコンセプトを具現化するためのプロトタイプ作成に至るまでの技術開発を行うプロセスがあります。第二のプロセスは、そのプロトタイプが市場に提供され、そこからのフィードバックをもとにさらに洗練され、最終的に完成された製品が社会的に普及していくプロセスです。第三のプロセスは、イノベーションの成果から上がる利益を、その成果を生み出す努力をした企業や個人がきちんと自分のものと出来るように、イノベーションを結実させる上で知的財産を保護し、有効利用するプロセスです。この三つのプロセスに対応させて、イノベーション専攻における教育研究分野は、「コンセプト・プロトタイピング領域」、「イノベーション・ロジック領域」、「知的財産マネジメント領域」の三つの領域と定めています。

理念・目的・教育目標

イノベーション専攻は、研究科の理念に基づき「理工学の理論を企業・産業の場で実践するための深い知の教育研究」を理念とします。

この理念により、研究開発の成果を産業成果として実現するための技術経営と知的財産に関わる教育研究を行い、グローバルな規模におけるイノベーションの推進に直結した、応用性の高い実践知を体系化し、理論研究として深く掘り下げることの出来る高度の知見と能力を兼ね備えた人材を育成することを目的とします。

その目的を達成するために、イノベーションが技術をベースに社会の中におきるプロセスに対応した研究領域を設定し、専門知識及び研究能力を備え、教育・社会貢献を行うことができる人材を育てることを教育目標とします。

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